六甲・治山ダムスタンプラリー

2013年12月8日(日)


六甲山を舞台に開催中の、「秋の六甲・治山ダムスタンプラリー」にチャレンジする。渓流による浸食を制御し、土石流を抑止している治山ダムのことをもっと知ってもらおうと、六甲治山事務所が主催しているんだけど、山を歩いていても意識することは少ない治山ダムを対象にするとは、数あるスタンプラリーのなかでも異彩を放つイベントだ。



スタンプ2コでプレゼントに応募可能とのことだが、いつものように、全3ヶ所のスタンプポイントの制覇を目指す。主催者の思惑としては、4時間程度の六甲山ハイキングを1回する毎にスタンプを1つゲット、ということだが、3ヶ所を1日で歩いて回ることを目指す。それにしても、このアバウトな地図で、スタンプポイントが発見できるのだろうか・・・。



で、スタートポイントに選んだのは有馬温泉。3つのスタンプポイントを歩いて回るには、ここから新神戸を目指すのが、一番楽そうに思える。気弱なことだが、歩き切れるのか自信がない。ただでも苦手意識のある六甲山系のうえ、昨日のゴルフの影響で左太腿の裏側の筋が痛い。



日も短くなってきたので、朝早く家を出て7時半には有馬をスタートする予定だったのが、結局1時間以上も遅れてしまった。ゴルフならば、時間どおりに家を出るんだけどねぇ。有馬温泉では、宿泊客が続々とチェックアウトしていた。太閤秀吉がお気に入りの有馬温泉に度々連れてきたという、正妻ねねの像が有馬川の袂に建てられている。



温泉街の裏山のようなところから、六甲ハイキングの代表的ルートとも言える魚屋道を南下する。思いのほか、道幅は広く、路面も整備が行き届いた、歩きやすい道だ。標識も充実していて、ところどころベンチも設置されている。



このあたりは笹が群生している。笹を掻き分けるように、山道をどんどん歩く。



登山口から1時間ほどで、六甲山頂が見えてきた。目指すスタンプポイントは、六甲山頂の向こう側になる。



六甲山頂のすぐ下にある一軒茶屋の横を通り抜けて、魚屋道を芦屋の方に下りていく。スタンプポイントの正確な場所が判らないまま、階段を下りていくのはとても憂鬱だ。下りた分だけ、再び登って来なければならないのだから・・・。



一軒茶屋から下ること5分ほどで、山道に唐突にスタンプポイントが現れた。これならば見落とすことはなさそうだ。よく見ると、木々の間から、谷底にある治山ダムが見下ろすことができる。



何故だか、とにかくお腹が空く。朝食はしっかり食べてきたのだが、10時半に、早くも本日2食目。一軒茶屋でカレーライスを注文して、長い休憩を取る。この時点では、時間はたっぷりあると思っていた・・・。



有馬から登ってきて、芦屋側にあるスタンプポイントに向かうため、一旦やり過ごした六甲山頂に登る。標高931m。



魚屋道から六甲を縦走するように、アイスロードにある2つめのスタンプポイントを目指す。ハイキング道は、ドライブウェイとジグザグ状に何度も交差しながら、登ったり、下りたりする。明らかに平坦なドライブウェイを歩く方が楽なのだが、この時点ではまだまだ元気。



電波塔が立ち並ぶ六甲ガーデンテラスまで、あと少し。



六甲ガーデンテラスを通り過ぎ、さらに記念碑台・六甲山ホテル方面に向かう。途中、百日紅の木だろうか、葉も樹皮も無い、曲がりくねった木が密生しているところを歩く。魔女が住む森のような怪しい雰囲気だ。



日本最古のゴルフ場、神戸ゴルフ倶楽部の中を通る。檻の中を通るように、ボール除けのネットで囲われた道を進む。ゴルフ場は、改装中のようで、プレイしている人は見当たらず、グリーンもシートが覆われていた。



六甲山ホテル。風格のあるこのホテルの先に、2つめのスタンプポイントがあるアイスロードへの下り口があれる。



アイスロードって、なかなかの急坂のうえ、ひどく石がゴロゴロしていて、歩きにくい。氷の塊のような石が路面に転がっているからアイスロードなのか、六甲山の氷を神戸まで運んだ道だからアイスロードなのか・・・。おそらく後者だろう。



坂道を15分以上も下って、ようやくスタンプポイントに到着。看板の向こうに治山ダムが見えている。ここから、再び同じ道を登るのは辛いが、次なるスタンプポイントに向かうためには、戻るしかない。腕時計に内蔵された高度計によれば、160mほども登り直さなければならない。



三国池の近くまで、ドライブウェイを歩いた後、掬星台に向けて、再びハイキング道を進む。落ち葉が道を完全に覆い尽くしている。



アイスロードの上り下りがかなり効いて、足の動きは極端に鈍ってきた。先日歩いたアゴニー坂はパスして、ドライブウェイを進む。摩耶山の電波塔が見えてきた。



摩耶山ロープウェイの乗り場がある掬星台の横をすり抜け、摩耶山の電波塔エリアを通り抜けて、天狗坂に向かう。天高く聳える電波塔ばかりかと思っていたが、かなり小ぶりのパラボラアンテナもあったりする。



目指す最後のスタンプポイントは、天狗坂から、分岐した地蔵谷方面にある。この時点で、既に午後3時。スタンプラリー台紙の説明書によれば、掬星台から、市ケ原経由で新神戸駅までの標準所要時間は、2時間45分となっている。そんなに掛かるのかぁ、とも思うが、もはや疲労もピーク。日没に到底間に合わない。



とにかくスタンプだけゲットして、再び掬星台に戻り、そこから勝手知ったる青谷道、上野道で帰ることにしよう。ゴツゴツした急坂や、半分川のように水に浸っているような道を進むが、スタンプポイントは見当たらない。戻るだけの体力が残らなくなる不安を感じつつ、坂を下っていく。



治山ダムを少なくとも2つ通ったが、スタンプポイントは出現しない。そして、谷底に下りるような急な坂に直面して、ついに撤退を決意する。
帰宅して、このスタンプラリーを歩いた人の記録を調べると、その坂を下りたところに、スタンプポイントはあったようだ。とても残念だが仕方ない。結果はともかく、賢明な判断だったと思う。



再び摩耶山まで戻ってきたときには、疲労困憊。もう青谷道を下る気にもならず、ロープウェイで下山することを決断。そうすると不思議なことに元気が出てきて、摩耶山頂まで登って、天狗が封じ込められたという岩を見に行ったりする。



ギョエ~。星の駅まで行くと、ロープウェイが定期検査のため、運休しているではないか。それも3ヶ月も・・・。このスタンプラリーの案内では、ロープウェイを使うルートを紹介しているのに。



仕方なく、青谷道を下っていく。既に午後4時。早くしないと、暗くなる。山の東側斜面なら4時半には真っ暗になるはずだ。ところが、前方に、50人ほどの大集団が狭い道を行軍している。



途中なんとか、50人抜きを果たして、六甲ケーブル駅まで辿りつく。もう歩く気はしない。10分待ちの間、独占状態のケーブルカーの中で汗でグッショリとなったシャツを着替える。しかし
、間もなく発車という頃に、大集団に追いつかれ、ケーブルカーは一転超満員。しかも乗車に手間取って10分も遅れて発車した。ケーブルカーって、結構融通を効かすものだ。



残念ながら、スタンプは2つだけ。
疲労困憊。全身のアチコチが痛い・・・。



有馬から新神戸まで、ミニ六甲縦走のように歩くつもりだったが、ミニにもならなかった。六甲に対する苦手意識がさらに高まってしまった。


まとめ


歩行距離    17~18km? (詳しい距離は判らない・・・)
所要時間    472分 (7時間52分)
歩数       33800歩 (しっかり11500歩)