高槻ええとこクイズラリー(今城エリア編)

2014年10月26日(日)


マラソンで混雑する大阪市内を避けて、高槻にやってきた。毎年秋に開催されている「高槻ええとこクイズラリー」に挑戦だ。昨年高槻城、一昨年は芥川宿、というように毎年対象エリアが変わるのだが、今年は今城古墳を中心とした地域がクイズラリーの舞台となっている。



まずは、富田駅から2~3kmほど北にあるハニワ工場公園に向かう。これまで聞いたこともないところで、初めて訪問になる。このあたりは紀元5世紀頃には最大級の埴輪の生産地だったそうで、埴輪作りのための窯が再現されている。窯は坂を利用して造られ、下部から焚き木の熱を送り込む仕掛けのようだ。



家やら巫女やら力士やら、さらには馬やら犬やら猪やら、様々な形の復元埴輪が並んでいる。ここが第1問のクイズポイントになっている。



で、これが、工場公園の最大の見どころになるハニワ工場館。窯の内部を実物大で再現し、解説しているものだ。



公園内のアチコチには、5世紀の社会や、埴輪に関する解説板が並んでいるのだが、そのほとんどが漫画仕立てで、子どもたちにも解り易いものになっている。登場するのが「ケッタイ」さん、という謎めいた人物なんだけど、どうやら継体(ケイタイ)天皇に所縁のある人という設定のようだ。



ハニワ工場公園を出て、名神高速北側にあるクイズポイントを歩いて回る。そのひとつが闘鶏野神社。「つげの」神社と読む。知っていないと絶対に詠めそうにない。「とうけい」が訛って「つげ」になったのかと思いきや、鶏鳴が神託を告げ(つげ)ることが由来になっているそうだ。



闘鶏野神社のさらにユニークなところは、神社の参道が、なんと名神高速を跨いでいるところ。赤い欄干の下では、車がビュンビュン走っている。



最近、高槻市は街歩き観光に力を入れているようだ。歴史の散歩道と名付けられたウォーキングルートが随分整備されてきた。



水天宮遥拝所。ここもクイズポイントになっている。遥拝所の奥にある窓から、池の対岸の水天宮の祠を拝むことができるようになっている。



今城塚古代歴史館。初めて訪問したが、随分立派な施設だ。高槻といえば、高山右近の高槻城、摂津峡、富田の酒蔵くらいがウリだったんだけど、最近の一押しは今城塚古墳だ。古墳周辺の整備も一気に進んだが、この歴史館もつい3年前にオープンしたようだ。



なかなか力の入った展示と映像。ここでも、ケッタイさんが大活躍していた。高槻市のマスコット「はにたん」の露出も随分増えてきた。館内の売店では、数々のはにたんグッズが販売されていた。



とても気に入ったのが、トイレのマーク。男女それぞれ5世紀の衣装を身に着けた人形が描かれている。三国志で町を盛り上げている神戸長田でも、古代中国の衣装をモチーフにしたトイレマークが使用されていたことを思い出す。



さあ、いよいよ今城塚古墳。前方後円墳の古墳の周囲には、これでもか、という程の数の埴輪が並んでいる。



近年の調査の結果、ここが継体天皇陵であることは、ほぼ間違いないらしいが、江戸時代から継体天皇陵は茨木市にある太田茶臼山古墳とされてきたため、今も宮内庁の所管になっていない。そのため、この古墳は、堺の百舌鳥古墳群などでは考えられないほど、市民に開かれている。周囲は、ピクニック広場となっている。



おそらく、ここは、国内で唯一立ち入ることができる天皇陵ということになる。さあ、いよいよ緑の木々が鬱蒼と茂る前方後円墳の中に突入する。



う~ん。入ってしまえば、ただの小山と変わりはしない・・・。まあ、戦国時代には信長が城砦を築いたところだけに、城址探訪とも言えるのかもしれない。



今城エリアを歩き回って、計10のクイズの全てに解答。再び歴史館に戻って、設置されている応募箱に解答を投函する。解答用紙を切り取るハサミまで設置しているところが嬉しい。



JR富田駅にバスで戻り、駅前でウトンを食べて帰宅する。今日も暑かった・・・。