2015年1月2日(金) ②
別稿の「伏見五福めぐり」と共に、3社沿線散歩もやっつけてしまうことにする。
近鉄が出題するクイズはいつも現地に赴くまでもなく答が判る、参加者をバカにしているとしか思えないものだし、スタート駅もゴール駅も五福めぐりの通過点のため、スタンプを貰うことは容易。しかしスタンプラリーストの真剣さを近鉄に思い知らせてやるつもりで、敢えて愚直にマップのコースに従って歩いてやる。
スタート駅の桃山御陵駅。つい先ほど五福めぐりで参拝を終えた御香宮神社の鳥居が道の向こうに見える。
中書島の長建寺までは、五福めぐりと同じ道。月桂冠の酒蔵が並ぶ宇治川派流からが3社沿線散歩のためのコースとなる。
寺田屋の前を通り、西に向かう。年末年始は休館しているためか、いつものような人だかりは見られない。
東高瀬川の畔にある松本酒造。街中の酒蔵もいいが、河川敷からのレトロな工場の景観も素晴らしい。赤い煉瓦と、屋根の冠雪のコントラストが美しい。
河川敷は車両進入禁止なんだけど、様々なバリケードが並んでいる。右の白いものは車椅子が通行できるもののようだ。自転車は2つめのバリケードを通れるようになっている。面倒くさいものだが、様々な通行形態が上手く同居するための工夫はとても意義深いものだ。
東高瀬川の土手から、3kmほど離れた伏見桃山城の冠雪がくっきりと見通すことができる。
角倉了以が開削した東高瀬川。すっかり雪化粧だ。
東高瀬川にかかる三雲橋。端にある橋名板のあたりの欄干に、丸い飾り窓がある。とてもお洒落な造りだが、飾り窓から見えるのが雪景色だと、なお一層お洒落に感じる。
少し寄り道をして、これまで訪れたことの無かった鳥羽離宮跡公園に立ち寄る。白河天皇が譲位後に造営したもので、何か遺構でもあるかと思ったが、かつての庭園を模した池などがある以外は大部分は運動場になっている。
城南宮に初めて西側から入る。かつては鳥羽離宮の一部だったらしい。ここも初詣客で人と車が溢れていた。
阪神高速京都線の城南宮南入口。なんと、鴨川東から第二京阪までの間が雪で通行止になっていた。気になるのは、「有料」という赤い大看板。阪神高速が有料なのは当然だと思うんだけど、長らく高速が無かった京都人の中には勘違いする人もいるのだろうか・・・。
油小路通沿いにあるネギ畑も真っ白になっている。なんだか、こうして雪を被ったネギの方が美味しいものができるんじゃないか、と期待してしまう。
津知橋通を東に、再び東高瀬川を渡る。沿線散歩のコースではこのまま、近鉄丹波橋に向かうことになる。
伏見天明義民のひとり、麹屋伝兵衛の墓を発見。御香宮神社にも三条実美が揮毫した天明義民の碑があったり、この後向かう大黒寺も天明義民7名のうち誰かの墓があったはず。田沼意次と結託して伏見の人々を苛税で苦しめた悪政を、江戸で直訴した義挙は今も伏見の町で賞賛されているようだ。結果的にほとんどが獄死した義民は、別々の寺に葬られているようだ。
旧薩摩藩邸の址に、新しく石碑が建てられていた。石碑の右側には「坂本龍馬 寺田屋脱出後避難之地」とある。左側には「天璋院篤姫 洛中洛外滞在時の宿泊地」とある。他に色々と説明すべきことがあるように思うんだが、何ともNHK大河ドラマに阿った石碑だ。
この後、五福めぐりに戻り、大黒寺に立ち寄った後、ゴール駅の近鉄丹波橋駅で、ゴールスタンプをゲットして、終了。
この後、五福めぐりを続けるため、墨染・藤森に向かう。(別稿参照)