枚方・山田池コース(京阪沿線ウォーキングまっぷ)

 

2012年4月12日(日)


京阪電車が発行している沿線ウォーキングまっぷに、最近、枚方・交野編が新たに加わった。これまで発行済の10種は。伏見、宇治など沿線末端に近い観光地が中心だったが、ようやく沿線中央部にもマップが作成された。今日は、紹介されている8つのコースのうち最長9.6kmの山田池コースを散策したい。


スタート駅は、御殿山駅。これまで降り立ったことのない駅だ。踏切で2台のカメラが御殿山駅に進入してくる電車を狙っている。試しに同じ角度から1枚写真を撮ってみた。いい感じに走行中の電車を撮影できるポイントなのかもしれない。



駅の東側の地名が「渚」。海からは随分遠いだけに訝しく思っていると、「渚院跡」への案内表示を発見。いきなりコースを外れて、狭い路地を迷いながら、地名の由来ともなった渚の院跡に辿りつく。9世紀の惟喬親王の別邸だったそうだ。その後お寺になったが、これも廃寺となり、今は梵鐘だけが残っている。



本来のコースに戻って御殿山神社を目指すも、登り口が判らず、再びウロウロ。結局マップとは異なる正面の登り口まで迂回する羽目になる。御殿山の由来は、渚院の東屋とも、江戸時代の淀藩主の陣屋とも伝わるらしい。



大した山ではないが、木々の隙間からは、東京の御殿山と比べるとかなり田舎っぽいが、閑静な街並みが見える。そのの向こうには、雄大な淀川と北摂の山々が見渡せる。



それにしても、御殿山神社周辺には、急傾斜地崩壊危険区域と書かれた標識が多く見られる。標識は、10~20mおきに、これでもか、というほどに建てられている。



御殿山から住宅街を抜けて、東に進むんだけど、道が複雑な割に、マップの記載が粗いので、迷いに迷う。観光地のようにランドマークも少なく、田園地帯のように道が単純でもないだけに、これまでのマップと作り方を変えるべきだと思う。まあ、道に迷ったお蔭で、期せずして素晴らしい光景に出会えたりもするのだが。



北河内最大の前方後円墳、牧野車塚古墳。古墳感はあまり無く、墳丘を中心に美しい植栽と石段が設置された散策公園の趣だ。



古墳の周りには、桜の木も多数植えられている。既に落花が盛んだが、花見を楽しむ団体も見られる。



枚方市中央図書館。なかなか立派な造りだ。もっとも、広大な枚方市だけに仕方ないのだろうが、京阪からもJRからも離れた、半端な立地に思える。



コマツの大阪工場。広大な敷地だ。以前、営業で訪問したことが懐かしい。



山田神社。どこにでもありそうな名前の神社だが、創建は13世紀と由緒ある神社だ。元は山之上神社と呼ばれていたそうだが、近くの田宮神社と合祀されて、両神社の頭文字を合わせて山田神社と改称したらしい。



山田神社の鳥居の前に、立派な注連縄が吊り下げられている。先日山科の付近で見かけた大蛇の飾りを彷彿とさせる。



国道1号線の交差点で見かけた、古紙ドライブスルー。どうやら、自分で古紙を持ち込んで処分できるところらしい。



道に迷ったり遠回りを繰り返して、御殿山駅から2時間近くかかって、ようやく山田池公園に辿り着いた。緑が深い気持ちのいい道を進む。



外周はおそらく1kmを超すと思われる大きな山田池の周囲に公園は広がっている。散り染めながらも桜や鴨などの水鳥たちが、心和ませてくれる。ジョギングをしたり、水鳥に餌を上げたり、桜の下で弁当を食べたり、多くの人が訪れ、思い思いの休日を過ごしている。



芝生広場にも大勢の来園者がいるのだけど、公園が広いため、スペースには十分余裕がある。街中の公園ではなかなかできない、ボール遊びやバドミントンやフリスビーなどに興じる人たちも多いが、それぞれが、十分なスペースを確保できている。



またまたコースを外れて、王仁公園のなかにある旧田中家鋳物民俗資料館へ。田中家は、江戸時代に河内の鋳物師を統率していたらしく、ここで農具や鍋・釜、さらには梵鐘まで鋳造していたそうだ。



王仁公園に傍の釣堀も結構賑わっている。春の陽気のなか、のんびりと釣り糸を垂らすのも、悪くない休日の過ごし方のように感じる。



まだ正午過ぎだが、2時間半ほどのウォーキングを終えて、なんとなくノンビリ感のある、JR藤阪駅から帰宅。



電車の中で気付いたが、山田池コースって、藤阪駅で終了ではなく、1.5kmほど離れた次の津田駅まで繋がっていた。何度もコースアウトを繰り返し歩いただけに、10kmほど歩いたことには間違いないが、ちょっと後味が悪い・・・。