2015年4月4日(土)
近畿地方各地では、おそらく今週末が桜のピーク。今年で第63回目という龍野のさくら祭に出掛けることにする。ちょうどスタンプラリーも開催中だ。
JR姫新線の本竜野駅を降りると、先日北野異人館街で出会った「赤とんぼくん」の大垂幕が出迎えてくれる。龍野は三木露風の生誕地ということで、赤とんぼをマスコットにするのは理解できるが、水色眼鏡ってのはどうかなぁ・・・。目が水色なのは、赤とんぼではなく、ヤンマではなかろうか。
駅前には、赤とんぼを唄っていると思われる、母子像もひっそり立っている。決してみすぼらしい服装ではないのだが、どことなく物悲しさを感じてしまう。赤とんぼくんのような、明るいキャラクターを駅に掲げたくなる気持ちは良く判る。
本竜野の駅からテクテク歩いて揖保川を渡る。昨年初めに龍野を訪れた時も撮影した、赤とんぼをモチーフにした案内表示。龍野の風景にも良く馴染んでいる。
交番も「あかとんぼこうばん」となっている。最近、アチコチで、ニックネームのようなものを付けている交番を見かける。地域に根ざした温かみと開放感を感じさせるのが目的かと思われるが、効果のほどはどうだろうか。
龍野の代表的産業が醬油。ヒガシマルをはじめ、醬油工場は今も街中に多く見られる。以前はもっと醬油の臭いを感じさせるところが多かったように思うが、今はほとんど感じられなくなった。一方で、醬油饅頭のように、醬油から派生した商品を扱う土産物屋さんが多く見られるようになった。
白壁と水路の道。龍野を代表する景色のひとつだ。
桜まつりスタンプラリーとは別に、龍野資料館めぐりというのも発見。冊子の表紙にも、この道が描かれている。
うすくち龍野醤油資料館。かつてヒガシマル醬油の本社だったらしい。各醬油工場から機材や資料が集められ、昔の醬油製造工場が再現されている。
こちらは、資料館の別館。 大正ロマン溢れるレトロな建物が、満開の桜に彩られている。
霞城とも呼ばれる龍野城の城門。かつでの建造物は、一部の石垣以外残っておらず、この城門も近年再築されたものらしいが、なかなか風格がある。桜や松もいい感じだ。
本丸御殿の周囲の桜は見事。満開で花弁がモコモコとしている。
脇坂家の輪違紋が あしらわれた城壁の瓦。
隅櫓や石垣も、満開の桜に囲まれているせいか、常よりも、何倍もの風格と威厳を感じさせる。
桜まつりスタンプラリーは、今日明日の2日間のみの開催だが、スタンプ台や案内板もしっかり据え付けられているなど、力が入っている。
本竜野の狭い道路に車を入れないため、小学校の校庭が臨時駐車場になっている。こちらも車の誘導なのに、10人以上とも見られるボランティアが従事している力の入れようだ。もっとも有料(500円)のせいか、残念なことに、城壁の脇など、絶好の写真ポイントなどに路駐している車が多い。
桜まつりの目玉となっている武者行列は、明日開催の予定だが、今日も一部登場して、観光客と並んでの撮影などに気軽に応じていた。
龍野公園。三木露風の赤とんぼの歌碑がある。
龍野公園の桜も見事。
龍野公園には入場無料の動物園がある。とても小ぶりなものだが、それでも、クマ、サル、ヒツジ、クジャクなど、様々な動物との出会いが楽しめる。柵も簡単なものなので、大接近してのドアップ写真の撮影も可能だ。ヤギも慣れたもので、至近距離からの撮影にも動じる気配を見せない。
龍野の見どころをグルッと一巡りして、さくら祭のスタンプラリーもコンプリート。運が良ければ、何か当たるらしい。
資料館巡りも、うすくち醬油記念館、同別館、龍野歴史文化資料館、霞城館、矢野勘治記念館を訪問して、コンプりート。こちらも運がよければ、何か送ってくるらしい。
龍野といえば、赤とんぼ、三木露風、龍野城、醬油、素麺、と、名所や名物が目白押しだけど、さらに宮本武蔵に関して、もう少しプッシュしても良いのではなかろうか。龍野生まれというのは、異説も多いが、龍野御坊とも呼ばれる圓光寺で、長らく修行したことは間違いのない事実なのだから。
街並みもさらに整備されてきているように思う。その中でも、姫路信用金庫の支店建物の出色のレトロ感を醸し出している。ホントに銀行なのかと訝しく思いつつ、建物の前に立つと自動ドアが開き、カメラに監視されているATMコーナーが現れる。
揖保川の東岸には、現役のヒガシマル醬油の工場が並んでいる。揖保乃糸の本部も近くにあるが、素麺がどこで手延べされているのかは判らず終いだ。
数年前に、龍野を訪問した際に、購入した卵かけ御飯用の醬油がすこぶる美味しく、龍野を訪問する度に購入している。今日も2本を購入して帰宅する。