2015年5月10日(水)
今日から、東京出張で汐留のホテルに2連泊。幸い、午前10時過ぎまで自由時間があるので、永年の夢だった、レインボーブリッジの徒歩横断に挑むことにする。レインボーブリッジの歩行可能時間は朝9時からなのだ。 東京臨海新交通「ゆりかもめ」に沿って南に進む。
浜松町駅の傍にある芝離宮庭園。随分前に中に入ったことがあるが、とても綺麗な庭が広がっていたように記憶している。
日の出桟橋に安宅丸と名付けられた「御座船」が停泊していた。先日大阪城のお堀に停泊していた御座船の何倍ものスケールだ。東京湾クルーズの船と、大阪城内堀巡りの船を比較するのは適当ではないとはいえ、やはり東京のスケールはでかいと感じる。
いよいよレインボーブリッジの袂までやってきたが、さて、どこから橋に登るのか・・・。付近をウロウロしていると、写真右側のビルに歩行者用の入口があった。
なんだか変な感じだが、これが歩道の入口。ここから延々と階段を上っていくのかと思いきや、エレベータが一気に橋まで運んでくれた。
歩道には、サウスルートとノースルートがある。要するにレインボーブリッジの右端を歩くか、左橋を歩くかということだ。迷わずサウスルートを選択。お目当ては、レインボーブリッジの南にある台場だ。ペリー艦隊に慌てふためいた幕府が建造した江戸防衛のための洋上砲台だ。
天王洲方面には、これでもか、というほどに、荷揚げ用のクレーンが並んでいる。
海を見ている分には気持ちいいが、基本的には幹線道路に付設された歩道。ジョギングやウォーキングを楽しむ人々の脇を、猛スピードで乗用車やトラックが走り抜けていく。
第六台場。自然のままに残されているようだ。緑豊かで、水鳥などの棲息地にもなっているように見える。とても興味深いが、この島に渡る術はない。
第三台場は、陸地と繋げられ、公園として保存されているようだ。人の姿もチラホラ見える。
「お台場」という地名が、江戸時代末期に建造された台場に由来することさえ、知る人は少ないように感じる。お台場は、江戸時代とは最も縁遠い近代都市の代名詞となっているのだから、それも仕方なかろう。お台場のマンション群に向かって、なだらかなスロープを下りていく。
レインボーブリッジの歩道は、自転車を漕いでは渡れず、押し歩きしか許されない。橋の入口で、自転車の後輪に台車のようなものを括りつけられている。レインボーブリッジにしか見られないオリジナルの手作り製品のように見える。この台車を付けることにより、自転車は押せても漕げないようになっている。
以前、水曜どうでしょうの企画で、大泉洋らがこの橋を歩いて渡るシーンがあったが、その際には歩行者も有料だった。今日もお金を払う覚悟で来たのだが、いつの間にか無料になっていた。もっとも橋の傍には、シールが剥がれかかった看板があって、以前は300円だったことが知れる。
第三砲台に上陸。レインボーブリッジが、すぐそこに見える。とても広々とした芝生ゾーンと、鬱蒼と茂った林のゾーンがある。
島の中央部には窪んだ平地がある。ここには指令所や兵舎が設置されていたらしい。周囲の土塁により、外からの砲撃を避けようとしたのだろう。
「史跡品川台場」の石碑がある。石碑は海を面して建てられているが、誰に読ませようとしているのだろう。海の間際まで回り込んで、石碑の写真を撮るのは、ちょっと危なっかしい。
崩壊した桟橋は、黒い水鳥の休息地になっていた。
砲台の跡だろうか。おそらく復元したものだろうが、海に向かって大砲を設置していた雰囲気がよく判る。もっとも、台場は結局活躍の場を与えられないままに、開国してしまっただのが。
お台場の砂浜海岸。無論人工海岸だが、写真にとると、これが東京とは思えない。どこかのリゾート地のようだ。
昨年のデング熱騒動を受けてのことだろう。蚊にご注意、との貼り紙が海岸に貼られている。長袖シャツ・長ズボンを着用しろ、素足にサンダル履きはダメ、などとの注意が羅列されているが、どれも夏の海岸ではナンセンスなものばかりだ。かといってデング熱も怖い。困ったことだ。
デング熱騒動は昨年のことだったが、最近大騒ぎとなったドローンの使用を禁止する貼り紙も見られた。
お台場の自由の女神。レインボーブリッジを背にした姿は、定番のシャッターアングルだと思う。
フジテレビ。あらためて見ると大きなビルだ。さすがに大阪のテレビ局とは、スケールが違う。
残念ながら時間切れ。台場駅から、ゆりかもめに乗って仕事に向かう。
歩行距離は約8km。2時間ほどのウォーキングで、目標としていた10000歩を何とかクリアした。
もう少し早く出発すれば、もう少し先まで歩けたのだが、レインボーブリッジの歩道の開門が9時なんだから仕方ない。考えるに、朝早くからオープンしたり、自転車も漕いで渡れるようにすると、台場の住民が大勢通勤に使って大ラッシュになることを恐れているのではなかろうか。