2015年10月11日(日)
高砂で開催中の「行きたい高砂!行っタカ!スタンプラリー」なるものに挑戦すべく、山陽電車の高砂駅にやってきた。高砂の見どころ7ヶ所を巡ってスタンプを押すという、シンプルな企画。もっとも高砂市内広く分布している全てのスタンプポイントを歩いて回るのは、容易ではなさそうだ。
駅前の観光案内所(兼土産物販売所)で無事台紙と一つ目のスタンプをゲット。松ぼっくりをモチーフにした市のマスコットキャラ、ぼっくりんのグッズの多さには驚いたが、目を惹いたのは、北前船用が厳しい風雪に耐えることができるよう、この地の苦楽松右衛門が開発したと極太の糸を再現して製作されたカバンやペンケース。スタンプラリーの賞品にもなっている。
2つめのポイント、高砂神社に向かう途中、ようやく気付いたのだが、今日はなんと高砂神社の祭礼日。高砂から姫路にかけては、年に一度の荒々しい祭礼を盛大に執り行うことで有名な地域だ。
神社前は、ごった返して、境内に入ることさえままならない。しばらく祭を楽しんでいたが、どうにかして境内に入り込むが、さらに凄い混雑状態。左右に露天が建ち並び、宮入を待つ何台もの神輿が参道に並び、その周囲には祭りの見物客が犇めいているものだから、前に進むことは容易ではない。
目的のスタンプを目指して、本殿周囲の社務所や神社会館などをまずチェックしてみるが、見当たらないし、人は多いが、スタンプはどこですか?と聞けるような状況にもないし、聞けそうな相手もいない。皆祭りに集中しているなか、ひとりウロウロとスタンプを探し求める。
スタンプがあると思われる本殿前には御輿が順々にやってきて、宮入の神事が執り行われている。神輿の担ぎ手たちが勢揃いしてお参りしているだけに、そこに潜りこむのは到底無理だと諦めかけたところ、次の神輿に順番を譲る間の僅かの隙に、本殿に侵入。訝しがる神主さんや見物客の目も気にせず、ついに賽銭箱の横にスタンプを発見。手早く押印を果たした。
高砂神社での祭礼見物と、長い時間を掛けてのスタンプ押印で、想像以上に時間ばかりではなく、体力と精神力を消費してしまったが、次なるポイントの高砂海浜公園に向けて歩き出す。高砂大橋の上から見た高砂の町。ここまで来ると祭礼の騒々しさも聞こえてくることはなく、掘割が美しい静かな街並みを満喫できる。
お気に入りの高砂海浜公園。白砂青松が美しく、とてもゆったりした気分になれるところだと思うのだが、あまり訪れる人は多くないようだ。
加古川もここまで来ると、川幅も広く、ほとんど海のようだ。
高砂の東南端の高砂海浜公園から、一旦高砂市街地まで戻ったころには、もはや全地点を歩いて制覇する時間が残っていないことに気付く。せめて今日は歩いて行きにくいところを潰しておこうと、一気に北西端の鹿嶋神社を目指す。
由緒は聖武天皇の時代にまで遡るという古い歴史と高い格式を感じさせる神殿だ。
神社の奥にある小高い山々に見られる崖は鷹の営巣地として有名なところらしい。
鹿嶋神社から、テクテクと南下。石の宝殿で名高い生石神社にやってきた。神殿に昇る長い石段が辛い・・・。
一体誰が何のために作ったものなのか、本殿の中にはサイコロ状の四角い巨岩が祀られている。この不思議な石造物は日本三奇の一つに数えられているそうだ。
単に四角いだけではなく、浮石と呼ばれるらしいが、水面に岩が浮いているように加工されている。
後方には、謎の突起も取り付けられている。目的は不明だが、古代の人々が、強い情熱を持って、多大な工夫と苦労を重ねて製作したものであることは間違いない。
上部から見ると、石の全体を見渡すことができるが、ますます謎は深まるばかりだ。
周囲には採石場も多く、良質の石が多く産出される地域だとは判るが、何となく、石の宝殿の石質とは少々異なるようにも感じる。
結局、生石神社から、トボトボと歩いて、山陽電車の伊保駅で、今日は時間切れ終了。2つのスタンプポイントを残してしまったが、いずれも駅から近い、比較的便利なところなので、何かの機会に再訪することにしよう。