千葉散歩

2015年11月17日(火)


出張でJR千葉駅近くに宿泊。千葉市はこれまで通過のみで訪問するのは初めて。ということで、空が白みだした朝6時過ぎにホテルを出発し、千葉駅周辺を散策する。人口100万近い千葉市だが、関西から見ると、東京のベッドタウンの感が強く、見どころとなる名所旧跡の類を思い起こせない。さて、制限時間となる8時半まで、どこに行こうか。



まず目を惹くのが、千葉市内中心部を走るモノレール。あまりお目に掛からない懸垂型モノレール。走行中のモノレールを撮影したいが、意外なことに、気配を感じさせることなく静かに頭上を通過していくので、シャッターを押し損ねる。懸垂型としては、世界最長なんだそうだ。



かつては下総守護として君臨した千葉氏の本拠地だったところだが、戦国時代に千葉氏が滅亡した後の江戸時代には佐倉藩の一部でしかなく、千葉神社の門前町として栄えたらしい。千葉神社の裏手にあるガレージの前には、源頼朝の挙兵に応じ、千葉氏を隆盛させた千葉常胤の胸像がポツンと置かれている。



千葉神社。北辰妙見菩薩を祀る創建1000年以上の格式ある神社だ。早朝のため、門は閉じられ、柵の外からの参拝にとどまった。



千葉市中央区役所。よくわからないが、古いゴシック様式風の建築物の上に覆いかぶさるように、新しい庁舎が建てられているように見える。



千葉氏が本拠を置いた千葉城(亥鼻城とも呼ばれるらしい)の跡に向かう。小高い丘の麓に「ここに金塊以外すてるな」というユニークな立て看板がある。



ええっ~、驚いたことに天守閣がある。いや、鎌倉・室町期には存在し得ない平城・層塔式の天守だけに、復元天守とも模擬天守とも言えないように思う。天守閣に向かって弓を引いた像があるが、これも千葉常胤のようだ。自分が本拠としていた城館は、こんなおかしな建物ではなかった、と怒っているようにさえ思える。



千葉城にほど近い千葉県庁。高さ100mくらいはあると思われる高層庁舎のほかに、少なくとも2棟の庁舎が並んでいる。う~ん、大阪府庁や兵庫県庁より、かなり立派に見えるぞ。



詳しいことは知らないが、当然、道路が先にあって、後でモノレールを設置したはずなんだけど、自動車や歩行者の通行に支障が無いよう、無理なく軌道や駅が配置されているように思える。



テクテク歩いて、港湾エリアにやってきた。周囲は大規模な製鉄所、発電所、工場ばかりが目立ち、お世辞にも風光明媚な港とは思えないが、港内観光遊覧船が就航している。あるいは、工場好きをターゲットにした萌えクルーズのようなものかもしれない・・・。



どこかで見たことのあるようなデザインのベンチがある。よく見ると、かつての電電公社のマークだ。電電公社がNTTになった際、社屋の壁面に掲げられていたものが、公園のベンチとして生まれ変わったらしい。



千葉ポートタワー。千葉県の人口が500万人を超えた記念に造られたものらしい。朝日が反射して、とても眩しい。高さ125mのこのタワーが千葉随一のデートスポットなんだそうだ。



港湾エリアから再び、市街地へ。千葉市役所の前には、野球のロッテとサッカーのジェフを応援する看板が立っている。



市役所前のモノレール駅。返す返すも、格好良く造られている。白を基調に、アクセントカラーのライトブルーに、透明アクリル板を多用していて、明るく近代的でありつつも、周囲の風景の邪魔をすることもない。



JR千葉駅に戻ってきた。総武線、内房線、外房線など、千葉県内の路線に関する知識はごく浅いが、架線が錯綜した、とても忙しそうな駅であることは見て取れる。



さらに進んで、千葉のセントラルパークと呼ばれる千葉公園まで足を伸ばしたかったが、残念ながら時間切れ。大切な仕事に遅れるわけにはいかない。おそらくずっと先に見える小高い緑が千葉公園なんだろう、と勝手に想像して、ホテルに戻る。



再び千葉駅前のモノレール軌道。4本も軌道が並んでいると、モノレールとはいえ、なかなかに壮観だ。



千葉駅前の交番。何かの鳥のようだ。千葉というところは、なかなかにカラフルでデザインに優れた建造物が多いように感じる。



交番の鳥と、同じか違うかは不明だが、千葉のマンホールも鳥がデザインされている。何の鳥だろうか・・・。



ちょっとデザインを変えたものも見受けられる。



懸垂型モノレール。ウォーキング中に10枚以上写真を撮ったが、ロクなものがない・・・。



広告をペイントしたもの、していないもの、赤いの、青いの、黄色いの、と様々な車両が頭上を通過する。



カーブを曲がるところが、面白いと感じて、地面でスマホを掲げて待ち構えるが、なかなか撮影は難しい・・・。



 バス停もユニーク。バス停ごとに、その地に相応しい絵やイラストが描かれている。



 歩行軌跡。約9.5kmを2時間20分かけて歩いた。



 ホテルでシャワーを軽く浴びて、仕事に出発する。