2017年7月23日(日)
相変わらず暑い日が続き、あまり長距離を歩く気にならない。宝塚から今津まで、阪急電車今津線に沿って歩いてみる。実は、阪急各駅に設置されている「まちあるき手帖」のスタンプを集めるつもりだったのだが、このスタンプは例外なく改札内にあるようだ。宝塚駅で早々にスタンプ収集を諦める羽目になったが、有川浩の小説でも思い出しながらボチボチ歩いていこう。
阪急宝塚駅。宝塚歌劇団のメッカに相応しい、お洒落な駅ビルだ。駅前には歌劇の一場面を彷彿とさせるようなブロンズ像も建てられている。
宝塚大劇場も手塚治虫記念館もすっ飛ばして、武庫川沿いに南へ進む。宝塚大橋を渡ると、そこは、もう2つ目の駅、宝塚南口だ。
静かな住宅街の中を進んでいると、アライグマ注意のポスターに出会う。アニメの影響で、ペットとして輸入されたものの、手先の器用なアライグマは容易に脱走し、野生化したらしい。その経緯を知っているからか、山手の高級住宅街ほど、アライグマ注意のポスターをよく見かける気がする。
逆瀬川駅。市役所をはじめ、意外なことに、宝塚市の行政機関の多くは、宝塚駅ではなく、逆瀬川駅が最寄りとなる。
英語オンリーの道路案内標識が見られる。日本語の下に、ローマ字が付記されているものは多いが、英語のみ、というのは結構珍しいのではなかろうか。
逆瀬川を超えると、線路はまっすぐなのに、線路に沿った判りやすい道が少なく、あってもすぐ途切れてしまうので、踏切を何度も西に東に渡ることになる。
広く切り拓かれた宝塚市の住宅エリアのなかに、ポツンと取り残されたような小高い山の上にある宝塚神社にお参りをする。境内からは、大阪市内の高層ビルまで、見渡すことができる。
境内では驚くほどのセミが見られる。余程美味しい樹液なんだろうか、この写真
に移っているだけで7匹もいるという過密状態だ。
小林駅。「こばやし」ではなく、「おばやし」と読む。駅の西側には山が迫っている。この山のすぐ向こうが宝塚ゴルフ倶楽部になるはずだ。
阪神競馬場が近づいてくると、カバーを被せた道路標識が多数出現する。おそらくは駐車禁止の標識だ。競馬場開催日のみ、カバーが外されて駐車禁止になるようだ。
しばらく歩いていくと、線路の向こうに阪神競馬場の大屋根が見えてくる。
仁川駅も近づいてきたかと思われるところに、使われていないホームがある。競馬場に至近なので、そのための臨時ホームとも思えたが、帰宅後調べると、廃止された置塩駅らしい。実は阪神競馬場は、空襲で壊滅した川西航空機の工場があったところだそうで、この駅は工場への通勤のために使われていたものだそうだ。
仁川駅。現在では、ここが阪神競馬場の玄関口となっている。自動改札が15ほども並んでいて、改札口はターミナル駅の様相だ。
仁川を超えてまもなく、宝塚市から西宮市に入る。線路沿いを歩きたいのだが、結構複雑な街路で道の選択が難しい。ともすれば、ちょっとした山歩きのような道を行くことになってしまう。
甲東園駅。塔などもあって、屋根も外壁も西洋の城郭風のモダンな駅舎だが、完全な橋上駅になっていて、周囲の建物を経由しないと駅に入ることができない構造になっている。
門戸厄神駅。さあ、西宮北口駅まで、あと1つ。
線路との間には、細い水路があるものの、柵のようなものがない。線路近くを歩いていると、列車が通る際に巻き起こる風がとても気持ちいい。
西宮北口駅に到着。有川浩の小説「阪急電車」のサブタイトルは「片道15分の奇跡」だったが、何の奇跡も起こらないまま、2時間半のウォーキングも終了、と思ったが、疲れたわりには10kmも歩いていない・・・。
ということで延長戦。西宮北口から、今津までの、今津南線も歩いていくことにしよう。かつては、神戸線と今津線の線路が西宮北口で十字にクロスしていたそうだが、今は、今津線は南北に完全に分断されている。
西宮北口の南側は、かつて、阪急ブレーブスの本拠地、西宮球場があったところ。球場は無くなったが、球場橋という名前は残っていた。
JRを南に超えたところにある、今津線阪神国道駅。なんとも退廃感が漂う駅舎だ。
阪神国道駅の横にあったアサヒビール工場。廃止、撤去されて、何年か経つが、広大な敷地の大半は草ぼうぼうの空き地のままだ。
かつては、この国道2号線を、阪神電車の路面電車が走っていて、乗換駅にもなっていた阪神国道駅だが、アサヒビールの撤退もあって乗降客はかなり少なそうだ。
終点の今津駅。駅舎から伸びる歩道橋が阪神今津駅に連結している。昔は、阪急の線路が、阪神の線路に接続されていて、阪急電車が阪神の線路に誤って乗り入れてしまう事故もあったそうだ。
本日の歩行記録。わずか12kmほどのウォーキングだが、暑さのせいか、結構疲れた・・・。
これまで、ウォーキングした日にブログをアップすることを旨としてやってきたが、海外出張が長かったせいもあって、今回は、いきなり9本も一括アップすることになった。ウォーキングの感動の余韻が薄れてしまって、いつもより淡泊な文章になっているように思う。