あさひなぐ×九度山町 冬合宿スタンプラリー

2018年1月28日(日) ①


久しぶりに九度山に出掛ける。毎年のように真田幸村関連イベントなどで訪問していたのだが、NHK大河「真田丸」で大勢の観光客が押し寄せていると聞くと、この1~2年、逆に足が遠のいてしまった。今回は、真田ではなく、漫画の「あさひなぐ」をテーマにしたスタンプラリーだ。



南海高野線で出掛けるが、昨秋の台風で不通になった高野下~極楽橋の間は、未だに運転が再開されていない。橋本駅で乗り換えた、「あさひなぐ」のヘッドマークを装着した列車も、九度山のひとつ向こうの高野下止まりだ。



九度山駅。しばらく来ないうちに、さらに真田六文銭の垂れ幕などで賑やかさが増し、山間部の田舎駅とは思えない装いだ。



駅舎のなかに、早速スタンプポイントがある。「あさひなぐ」なんて聞いたこともなかったけど、薙刀部で頑張る女子高生たちのお話なんだそうだ。スタンプラリーを通じての観察でしかないが、最近のアニメは、野球やサッカーではなくて、マイナー部活の方がむしろ人気を博しているように感じる。



真田の道と名づけられた町の中心を貫く道の実態は、閑散とした田舎の商店街。飲食店はほとんど見られなかったのだが、真田丸ブームのおかげか、たこ焼き屋が新しくできていた。ちょっと強引だが、たこ焼きで六文銭を描いている。



静かな町ではあるが、おそらく真田丸ブームに沸いたこの2年ほどの間に、いろいろな変化があったようだ。以前から各家に飾りつけられていた兜の折り紙だけではなく、提灯が吊り下げられている。



真田の抜け穴の周囲が随分すっきりと整理され、真幸地主大神という聞きなれない神様が祀られている。以前には無かったように思うが、それにしても何の説明も見られない。「真幸」って、真田昌幸・真田幸村父子を合体・短縮した造語にも感じる。



お店なのか工房なのかは不明だが、真田紐の看板が掲げられている。これも最近のことだと思う。



町中アチコチに見られる「九度山は真田のこころ生きる郷」というキャッチコピーも、この2年ほどの間に誕生したものに違いない。



数年前の九度山は、真田十勇士を前面にプッシュしていたものだが、真田丸で十勇士が取り扱われなかったせいか、露出が減っているように思える。それでも、新たな九度山柿のPRキャラクターに取り上げられたようだ。



最大の変化は、真田庵の近くに開館した九度山・真田ミュージアム。結構立派な造りだ。



館内には、真田昌幸・幸村の九度山での幽閉生活だけではなく、信州・上州での戦いや、大坂冬の陣・夏の陣までもがカバーされた展示がある。NHK大河の草刈正雄や堺雅人の等身大パネルも飾られている。



九度山文化スポーツセンター。ここが「あさひなぐ」の九度山冬合宿の舞台らしい。慈尊院に行く道に面しているため、何度も通過しているところだが、今回は堂々のスタンプポイントだ。



慈尊院に続く400mの道が、「あさひなぐ」ファンにとっては聖地化しているようだ。九度山冬合宿で主人公たちがダッシュを繰り返したところらしい。静かで狭い道だけに、ちょっと迷惑なような気もするが・・・。



慈尊院。弘法大師が女人禁制の高野山から、月に9度もこの地に母親に会いに下りてきたと言われることから、九度山との地名が付いたと伝わる。土塀の門から見える多宝塔や丹生官省符神社を経て高野山丁石道に続く石段の風景がとても気に入っている。



手水鉢の水は凍っている。寒いこともあるが、古刹ならではの緊張感が漂っている。



やや場違いの感もあるが、境内の庭にもスタンプポイントと登場人物のパネルが設置されている。



女人高野とも呼ばれるところだけに、子宝、安産、授乳、乳癌平癒など願って「乳房型絵馬」の奉納祈願で有名なところだ。



最近では、この乳房型絵馬が既成品として社務所でも販売されている。立体絵馬と称したもので、2000円とは少々お高めだ。2つの乳房は、自分で絵馬に貼りつけるようになっているようだ。



慈尊院の築地塀。度重なる風雨や地震などに耐えた随分と年季が入った立派なものだ。いつものことながら見入ってしまう。



紀の川。空はドンヨリと暗く、山々も霞んでいる。パラパラと雪も舞いだした。



真田の道に「対面石」というものがある。ここの説明板を呼んでビックリ。九度山とは、弘法大師がお母さんに会うために月に九度、山を下りてきたことに由来する、というのは明治以降の作り話で、実は信仰する和泉槙尾山までこの地を通って月に九度お参りしていたことに由来するある。いずれにしても月に九度も通えるものかと疑いたくもなる・・・。



九度山町内で5ヶ所のスタンプを押印して、無事スタンプラリーは完了。



九度山の道の駅と、南海なんば駅のそれぞれで、コンプリートのクリアホルダーを頂戴する。



歩行距離は5km余り。わざわざ、和歌山県までやてきたにしては、ちょっと軽すぎる。



ということで、もうひとつ、堺で開催されているイベント「嘘八百スタンプラリー」にも立ち寄ることにする。(②に続く)