大阪府沿岸歩き:大阪市住之江~尼崎市大物(伊能でGO)

2018年1月7日(日)


年末に始めた、和歌山との県境から、兵庫県との県境まで、大阪府の沿岸を歩き通すという試みも既に5日目。大阪市の住之江からスタートする。今日はなんとしもゴールしなければならない。未だ初詣客で賑わう住吉大社を避けて国道26号線を北上うする。



住吉の高燈籠。創建は鎌倉時代で、我が国最初の燈台と言われる。住吉大社の常夜燈が、次第に航路標識としての役割に変化したものらしい。もっとも、今あるのは、コンクリート造りで再建されたもので、内部は史料館になっている。



住之江区を北上して、木津川を渡る千本松大橋、通称メガネ橋にやってきた。橋の上部に至るまで、グルグルと2周回って登っていく。



高さ36mの橋を上るのも少し億劫に思え、渡船に乗る誘惑にかられたが、なんと15分ごとの渡船が出発したところ・・・。仕方ない、15分あれば、橋を歩いて渡る方が早い。



一見歩けそうにない橋だが、歩行者も自転車も通行可能。この橋を建設した際に渡船は廃止の予定だったそうだが、地元の猛反対で渡船は継続したと聞く。確かに実際に歩いてみれば、渡船の有難さが判る。



橋の上まで登り切るとさすがに絶景が広がる。木津川の向こうには、梅田周辺の高層ビル群が見渡せる。



前方を見ると、マンション群の向こうは橋ばかり。長い橋を歩いている人ほとんどいないので、大阪の橋歩き結構楽しい。もっとも、自動車専用で歩行者には開放されていないものが多いのが残念だ。



橋を渡ると大正区。片側3車線の大正通が南北を貫いている。おそらく御堂筋とほとんど道幅は変わらないのではないだろうか。



もっとも3車線のうち1車線は、バス専用レーンになっているといっても過言でもないほどに、バスの本数が多い。地下鉄が市内交通の主役になった今、地下鉄が走っていない大正区と此花区に市バスの半分くらいが集中しているのではなかろうか。



阪神高速西大阪線と国道43号線に併設された歩道橋を通って尻無川を渡る。



自動車道の下に、回廊のような感じで歩行車道が設置されている。



尻無川を渡って港区に突入。あまり写真に撮りたくなるものも見当たらないまま、国道43号線を北に進む。



安治川を渡って此花区に入る。ここまで歩いてきた、大正区や港区同様、海抜が低いところだ。海抜マイナス地帯が続く。



淀川を渡る伝法大橋にやってきた。橋長は765m。夕方になり、気温も低くて風も強くなってきた。



橋のたもとにある、可動式の防潮扉を覗き込んでみる。津波・高潮時には橋そのものが水没する恐れがあるため、防潮堤が途切れている橋の入口を鉄扉でブロックするものなんだけど、随分長くて大きくて、操作は大変そうだ。



伝法大橋でも、歩いている人は全く見かけない。が、自転車で行き来する人は意外なまでに多い。



あらためて橋脚の骨組みを観察する。何本もの鉄骨が、微妙な曲線となって組み合わされている。力学的に計算され尽くした結果なんだろうけど、頑強というより優雅で美しいデザインと感じてしまう。



併行して走っている阪神西大阪線。今まで気付かなかったが、近鉄奈良まで乗り入れている列車は奈良側の2両が近鉄、残りが阪神の車両が連結されているようだ。



伝法大橋を渡ると西淀川区となる。湾岸線の中島入口が近づくにつれて、「環境割引」のPR看板が多数現れる。国道43号線沿線の環境改善問題対策の一環だ。



国道43号線沿線の環境問題とは、主に騒音のことだと思っていた。事実、43号線に沿って、防音壁と思われるものが随分多く見られるのだが、阪神高速のロードプライシングの説明では渋滞緩和による大気環境改善を目的にしている。



神崎川。随分と防潮堤が高い。川岸には随分平坦な道?が広くとられているが、そこに至るルートが猿梯子以外に見当たらない。



ついに兵庫県尼崎市に到着。大阪府の沿岸をやっとのことで歩ききった。とはいうものの、海沿いをずっと歩いた訳でもないせいか、イマイチ達成感は乏しい・・・。



未だ入館するチャンスが無いユニチカ記念館の前を通って阪神大物駅に向かい、本日のウォーキングはお終い。



伊能でGOの尼崎のスタンプをゲット。尼崎では恒星の測定なんてのも行ったという記録が残されているようだ。今や星の観察には最も不向きなところなんだけどねぇ・・・。



伊能でGOでゲットしたスタンプポイントには、スマホ上の地図に「到着」の幟が立つ。大阪府はコンプリートと思いきや、伊能忠敬が宿泊した全てがポイントになっているため、内陸部にもスタンプポイントは多い。都道府県単位でのコンプリートさえ容易ではなさそうだ。



本日の移動軌跡。ちっとも沿岸歩きにはなっていないが、まあ、江戸時代の沿岸はこのあたりではなかったかと思う。