松原六社参り

2017年1月14日(土) ①


年が明けてから、「伏見五福めぐり」と「芦屋六社めぐり」に参加したが、さらに大阪府松原市でも「開運松原六社参り」というものが開催されていると知り、早速出かけることにした。



近鉄南大阪線の河内松原駅にやってきた。考えてみれば、松原市を何度も歩いて通過はしているとはいえ、大阪府内でも最も馴染みのない市のひとつだ。そもそも松原市に何があるか、と問われると、答に窮してしまう。



松原市のマンホールデザインがバラであることは知っていたが、なぜバラなのか、ずっと理解できずにいた。そもそもバラの花を見た記憶がない。が、ふと、バラって、マツバラのバラでは、と思い当たった。よく見ればマンホールの緑色の部分はマツではないか。松+バラで松原ってことなのかぁ??



河内松原駅から歩いて、今回訪問する六社のひとつ柴籬(しばがき)神社にやってきた。反正天皇が都を置いたところらしい。堺の反正天皇陵は思い出深いところだが、ここに都があったなんで知らなかった・・・。



反正天皇の「瑞歯別尊」と呼ばれた美しい歯並びの持ち主だったらしい。そのせいで、現在は歯の神様として信仰されているとのことだ。う~ん、これまた知らなかった・・・。



柴籬神社で、絵馬と最初のスタンプを頂戴して、松原市の東部を北に向かう。池や水路が多い地域だ。もとは溜め池だったんだろうか。白い鳥が多くて優雅なようだが、ゴミが多いのが気になる。正面のドームは児童運動施設のようだ。



2つ目の神社、阿保神社にやってきた。松原市に阿保という地名があることは知っていたが、阿保親王が住んでおられたところだとは知らなかった・・・。つい最近、芦屋の阿保親王塚を訪問したばかりなのに。



「開運 松原六社参り」の石碑がある。思い付きのイベントではなく、大阪ミュージアム登録物にもなっているらしい。もっとも大阪ミュージアムというものは、歴史とか由緒とは関係なく、各地域の魅力になりそうなものを拾い集めたものなので、逆に言えば、松原市にはこの程度のものしかない、とも感じられる。



3つ目は市の北部にある屯倉神社。かなり大きな敷地に、凛とした社殿が建てられている。梅の名所でもあるらしい。



阪神高速道路、大和川線の工事が着々と進んでいるようだ。湾岸線の三宝から、大和川の南岸の地下を通り、このあたりで地上に顔を出す。



地上に出た大和川線は、そのまま、松原線に向かっていく。この冬、一番の寒さだというのに、大和川の河原にも近い工事現場は、強い風に吹き曝され、メチャクチャ体が冷える。



寒いのは百も承知で、大和川の川べりまでやってきた。川の流れを見ていると、ますます寒くなる。



阿麻美許曽神社にやってきた。松原市の北西の端っこ、いや正確には、大阪市東住吉区になるようだ。神社の前にあるマンホールは、大阪城が描かれた大阪市のものだ。地図で見ると、両市の市境は超複雑だ。



偶然、通りがかった関西出雲久多美神社。出雲大社ほどのものではないが、大注連縄の威圧感はすごい。でも、ここは六社参りのうちには入っていない。神社も伊勢神宮系と、出雲大社系では別、とも聞いたことがあるが、よくわからない・・・。



この種の看板はアチコチで頻繁に見かけるが、黒い文字だけが残って、赤(おそらく)の文字が消えてしまっている看板。大切なことを赤で書くものだから、赤が消えると何のことか判らなくなっていまう。赤のインクはダメだって、いい加減解りそうなものなのに。



我堂八幡宮。石清水八幡宮から分祀された厄除けの神様なんだそうだ。朱塗りの神殿が緑のなかで映えている。



最後は、布忍神社。神社の前を流れる西除川を渡る橋が、既に神社の一部のように朱塗りとなっている。



布忍神社の本殿。一間社流れづくりという様式なんだそうだ。本殿の前には、開運松原六社参りの幟が強風のなか、はためいている。



これでお終い、と言いたいところだが、六社参りの記念品を貰うためには、最初絵馬を貰ったところに戻らなければならない。松原市内の道は、とても細く、複雑。ある程度方向が判っているから、と適当に歩いていると、突き当りや袋小路になっているところが多数ある。



とにかく信用できない道が多い。一部の幹線道路を除けば、複雑な住宅地のなかの細い道ばかりと言っても過言ではない。



よく判らないのが、松原市内の道路脇にしばしば見かける「大阪府指定道路」のプレート。ひょっとして、公道として指定されているが、実は私道、ということなのかもしれない。



細い道どおしが交わるものだから、やけにミラーが多いように思える。信号もあまり見かけない2×2の4灯式のものが見られる。上が青・赤、下が右・左の方向指示、になっているようだ。



4時間あまり歩いて、柴籬神社に再び戻ってきた。6つのスタンプが押された絵馬を見せると、開運干支の張り子をいただいた。



各神社ではとんど祭の準備が行われている。柴籬神社では明日のようだ。古札だけではなく、1年間本殿に掲げられていた申の大絵馬も焼納されるようだ。



本日の歩行軌跡。松原市内をほぼ一周した感じだ。歩行距離は16km強。



どうやら泉佐野でも、同じような六社参りが開催されているらしい。興味はあるが、寒そうだし、距離も長いし、さて、どうしたものか・・・。