2017年1月7日(土)
近鉄・阪神・山陽3社沿線クイズ&スタンプラリーのなかから「須磨の海風と歴史を感じて、海辺と自然をめぐる」と題されたコースに出掛ける。やけに長々しいお題が付いているが、須磨の名所をひと巡りする定番のウォーキングコースだ。
山陽電車の塩屋駅からスタート。駅の改札口は、車の通行もままならないような狭い道に面している。
この辺りは、山と海の間が極端に狭く、そのなかを、山陽電車、国道2号線、そしてJRが走っているのだから、駅舎を作るのもかなり苦労をしているようだ。
小さな踏切がいくつも並んでいるが、いずれも踏切を渡ると急な坂道を住宅地に向けて登っていく構造になっている。
空はどんよりしているが、気温はさほど低くはなく、この季節としてはとしては、まあまあのウォーキング日和。2つの鉄道に挟まれた国道2号線の歩道を東へ東へと向かう。
車のスピード違反の取り締まりに出くわした。ガードレールの横の三脚にレーダー装置が設置されている。とても小さく目立ちにくい色彩のため、運転手から発見するのは至難のことだろう。レーダー担当の係員はガードレールと街路樹の陰にいて、さらに見えにくい。
スピード違反のネズミ捕りに気を取られているうちに、垂水区から須磨区に入った。ふたつの区の境目あたりが、摂津と播磨の境になっているようだ。政令指定市のなかでは、堺が摂津、河内、和泉の三国の境にあることは有名だが、神戸もまた二国にまたがっている。
一の谷の合戦で、華々しく散った平敦盛の塚。源平合戦に勝利した後、同族間の争いが絶えなかった源氏より、負けた平氏の方が清々しく感じられてしまう。
須磨浦公園駅。昨年の六甲縦走が思い出される。といっても、3日もかけて、ようやく宝塚に辿りついたのだが・・・。次は2日で完歩できないものか、いろいろと考えてみたが、とてもチャレンジする気になれない。
須磨浦公園駅の前にある須磨海釣り公園。いつも遠目に眺めているだけなので、一度どんなとこか覗いてみようと、入口までやってきたが、入場料が1200円も要る。チラっと見学、という訳にはいかないようだ。
海釣り公園まで行ったものだから、そのまま海岸を歩いて東に向かっていくことにする。ゴツゴツした石ばかりの歩きにくそうな海岸とは判っていたが、こういうトコを歩くのは結構楽しい。
砂浜には、穏やかな波が打ち寄せては返している。向こうに見える陸地は泉州方面だろうか。
須磨駅前には、名所案内を兼ねた絵柄マンホールがいくつも設置されている。「敦盛塚(西へ1600m)」などと書かれている。ほかに、須磨海岸、須磨寺、一の谷古戦場、源光寺、須磨海岸、松風村雨堂、網敷天満宮と計8つを発見した。
須磨駅から東へ、マンホールにも紹介されていた網敷天満宮に向かう。天満宮となれば、神使は牛と決まっているのだが、ここまで沢山の牛が折り重なっているのは、他の天満宮では見られないように思う。
網敷天満宮は、何かと世間受けしそうな試みを次々と導入している。世の中の波に乗る「波乗り祈願」像は、須磨ならではのサーファー狙いと思えるし、社務所で売っている玉を「思うつぼ」なる壺に転がして入れる仕掛けなどは子供にもウケそうな仕掛けだ。
お神籤を結びつけるための、球形の金枠が設置されている。お神籤の白い紙が金枠の全面に結び付けられて、花飾りのようになっている。なかなか考えられた仕掛けだ。
須磨海浜公園。やけに猫が多いことに驚く。しかも、かなり毛並みの良さげな猫が多い。ただの野良猫には見えないのだが・・・。
須磨海浜公園にある旧和田岬灯台。真っ赤なペイントだが決して派手派手しい赤ではない。それにしても、じゃぁ、今の和田岬には何があるのだろうか・・・。一度訪問してみたいところなんだけど、三菱重工の敷地内にあるので、何か伝手でもないと見に行くこともできない。
須磨楽歩と書かれた案内標識が立っている。この辺りの散策は、1年に1回くらいの頻度だと思うのだが、以前は気が付かなかった。ごく最近にできたものかもしれない。
須磨寺の参道となっている商店街。神戸開港150年の幟がズラリと立っている。須磨って、あまり港のイメージが無いところなんだけど、神戸市あげての取り組みなんだろうか。
須磨寺の境内には、お神籤を結びつける干支ごとの紐がぶら下がっている。それにしても何故孫悟空が、その上に乗っかっているのかは不明だ。
須磨寺にある石人形の博物館。超由緒のあるお寺にも関わらず、須磨の海岸で収集して製作した源平合戦などの石人形のジオラマなど、斬新なオブジェや展示が多く、驚かされることの多いところだ。
須磨離宮公園。正面ゲートを入ったところに、不細工な顔が花で作られている。何者なのか最初判らなかったが、よく見ると右下に「トリ」とある。う~ん、もう少し可愛くできなかったものだろうか。
須磨浦公園を通り過ぎて阪神高速月見山インターの横を通り抜けて東須磨駅へ向かう。相変わらず、土曜日の夕方は渋滞が長い。
ゴールの山陽電車東須磨駅。夕暮れが迫って、駅舎にも明かりが灯りはじめていた。
約9kmほどのお手軽ウォークで、何度も歩いている地域ではあったが、思いのほか新たな発見も多かった。これで3社沿線スタンプラリーも全10コースのうち半分の5コースをコンプリート。