魚崎郷・御影郷・西郷(3社沿線クイズ&スタンプラリー⑥)

2018年2月12日(月)


一昨日の三峰山への雪行登山の疲れが未だ癒えないものの、午後から3社沿線スタンプラリーの7コース目、神戸市魚崎駅から大石駅までの軽めのウォーキングに出掛ける。雪山登山のリュックが重すぎたのか、ひどく肩が凝っているが、いつの頃からか、リュックと帽子が無くてはウォーキングに力が入らない妙な体質になってしまった・・・。



阪神魚崎駅から灘五郷のひとつ魚崎郷に向かう。先日の今津郷、西宮郷に続き、今日は魚崎郷、御影郷、西郷、と灘五郷を歩きつくすことになる。疲れが残っているせいもあるが、毎年1~2度は歩いている道だけにあまり意気が上がらない。



魚崎駅から国道43号線を南にくぐる歩行者用トンネルに「松並木とんねる」なんて名前が付けられている。当然のことながら、トンネルの中に松並木があろうはずはない。



予想通り、トンネルをくぐると「松並木」の道につながっているのだが、その松は幹も細く頼りなさげだ。魚崎に限らないことだが、灘五郷ではいずれも、酒蔵の町の雰囲気を高める町づくりに熱心に取り組んでいる。松並木の植樹もその一環だろうが、トンネルの名称に「松並木」をつけているのも、将来太く大きく育つであろう松の木に期待してのことだろう。



立派な木造門がある櫻正宗の記念館「櫻宴」にやってきた。茶色い杉玉が吊られている。長らく樽開きで新酒が振る舞われるこの時期に、緑の杉玉に変えられるものかと誤解していたが、奈良の三輪明神で11月に執り行われる酒まつりで新しい杉玉が配られるらしい。



魚崎郷は櫻正宗で終わり。この種のイベントでは常連の浜福鶴は今回入っていない。住吉川を渡って御影郷に向かう。



菊正宗酒造記念館。昔の酒造の展示や、ショップなどがあり、韓国からの大勢のツアー客で賑わっている。分厚い鉄の扉を開けて、これまで立入禁止だと思っていた文化財収蔵庫を覗いてみる。ガラス越しでしか観察できないが、相当なお宝が眠っているようだ。



中庭には、鏡割り体験・記念撮影コーナーなんてのも開設されている。酒樽や法被も容易されているのだが、木槌ではなく、おもちゃの赤いペコペコのハンマーだ。無粋ではあるけれど、安全第一だ。



白鶴酒造資料館にやってきたころには、さかんに粉雪が舞いだした。気のせいかもしれないが、一昨日の三峰山より寒いような気がする。



かつてと比べると輸出は伸びていても国内の清酒の販売量は相当落ち込んでいるだろうし、ちょっと洒落た居酒屋では地方の小さな酒蔵からの酒ばかりを並べている。老舗の大手メーカーには厳しい状況に感じるが、長年の経験と、先進的な研究所や製造プロセスを有した大手が製造する吟醸酒が、そうそう小規模な酒蔵に劣るとは思えないのだ。



嘉納合名会社の法被が飾られている。菊正宗も白鶴も、いわゆる嘉納財閥だ。確か菊正宗が本家で、白鶴が分家であったはずだ。



白鶴酒造資料館の駐車場にある飲料の自販機。コーラや缶コーヒーとともに、白鶴の「あまざけ」が売られている。それはいいとして、どうして「つめた~い」に仕込まれているのだろう。温冷それぞれで楽しめるものだろうが、こんな季節は「あったか~い」にしてほしい。



以前から気になっている国道43号線沿いにある宮水の自販機。長い間、使用中止になったままだ。



その近くにある公園には手回し式の井戸が設置されている。試しにハンドルを回してみると、たっぷりの水が出てきた。これって、宮水なんだろうか・・・。もっとも、しっかりと「飲めません」と書かれている。緑地散水などに使うもののようだ。


阪神御影駅前にあるバレンタイン広場。神戸こそ日本におけるバレンタインデーの発祥地ということで、聖バレンティノ教会があるイタリアのテルニ市にも認めてもらったうえで、バレンタイン広場と名付けたそうだ。もっとも周囲を見渡す限りチョコレートショップは見当たらない。



で、これはトレビの泉ではなく、御影の沢の井。神宮皇后がそのお姿を映したということから御影の地名の由来になっているという。まさに霊泉なのだが、ここにコインを放り込んだり、鯉などを放つ人が多いらしい。



立派なレストランがある福寿の神戸酒心館の近くにある処女塚古墳に登ってみた。頂上部はなんとなく前方後円墳をイメージできるような広場が前方墳部と後円墳部に分かれて設置されている。



神戸甲南武庫の郷。大型バスもやってくる甲南漬のお店だ。創業者の旧宅は、阪神間モダニズムを代表するようなアールデコ風の洋館。日本酒関連の事業家が阪神間モダニズムを大いに牽引している。



新在家駅付近。近年マンションが立ち並ぶ地域に再整備されたが、共用施設などは酒蔵をイメージさせるものが立ち並んでいる。



西郷酒蔵の道。周囲は酒造メーカーの倉庫など、本来殺風景なところだったはずだが、レトロな塀の設置で随分雰囲気が変わっている。



ここも以前から気になる場所。清酒の空き瓶が山のように積み上げられたところがある。場所的には沢の鶴のテリトリーと思えるが、各社の空き瓶が持ち込まれているようだ。



西郷を代表する沢の鶴の資料館。他社と違って古い建物が現存していて、「昔の酒蔵」をウリにしている。阪神大震災では被害の大きかった地域だが、よく残っているものだ。



本日の歩行軌跡。9km近いが、2kmほどは途中立ち寄ったショッピングセンターでのブラブラ歩き。実質は7kmくらいのはずだ。