服部緑地~神崎川(とよなか散歩)

2019年2月17日(日)

先日、ツール・ド・豊中のウォーキングで千里中央近辺を歩いた際に発見した「とよなか散歩」。調べてみると、面白そうなコースが用意されている。地図メーカーとタイアップしているだけあって、マップも良質だ。今日はそのなかから、服部緑地から神崎川まで、豊中市の南部に設定されたコースに挑戦したい。



北大阪急行の緑地公園駅から服部緑地にへ。駅のプラットホームから公園まで、完全バリアフリーで階段を上り下りすることなく、やってくることができた。



まだまだ寒い日が続いているけど、公園内では既に梅が開花し、白や赤の花びらが公園を彩っている。



公園内のプールが何と釣り堀になっている。冬季限定の「服部緑地ウォータランドフィッシングパーク」だ。エサ釣りからルアーまで、様々な釣りが楽しめるようで、アマゴやマスなどがプールに放流されているようだ。プールサイドチェアに腰かけてプールに釣り糸を垂らす姿はどことなく滑稽だが、待ち時間まで出る混雑ぶりだ。



公園の南西側出口に、新蒟蒻橋というものが見られる。至って普通の歩道橋なんだけど、コンニャクとは不思議なネーミングだ。調べてみると、水路をまたぐための板を載せただけの簡易な橋のことを指すらしい。歩く際に板がコンニャクのように撓むということのようだ。このあたりに、旧の蒟蒻橋があったのだろうか。



今は良く整備された町なんだけど、昔は林と田園が広がる地帯だったはず。今も水路や池が多く見られる。こんなに水辺があるのに、プールで釣りを楽しむというのは皮肉なこととも思える。



さあ、コースも中盤。ここからは「中央幹線景観水路」という大仰な名前が付いた水路に沿って南へと進む。おそらくは、都市化に伴い旧来の水路を整備・統合したものだろう。



阪急曽根駅の近く、豊島公園のなかにある豊中ローズ球場にやってきた。収容人数は2000人ということだけど、両翼95m、中堅115mという、本格的なサイズを有する球場だ。



中に入ると、「高校野球 豊中に始まる」と書かれた額とともに、往年の始球式を銅板にしたパネルなどが展示されている。高校野球発祥の地は、今や住宅街となった、2駅北の豊中駅近辺なんだけど、同じ豊中ってことで、このローズ球場を聖地化しようとしているのかと感じる。



水路は徐々に幅を広げ、遊歩道もしっかりと整備されたものになってきた。水路を彩る植樹やモニュメントもアチコチに見られる。水路の手摺りなどには、ふんだんにバラの図柄が用いられている。ローズ球場もそうだけど、市花のバラを多用している。



でも、豊中っていったら、やはり待兼ワニだよね。由来を知らない人には違和感タップリのようだけど・・・。マンホールもワニだし、スイミングスタジアムの前にもワニがいる。



水路沿いには、公園やスポーツ施設が集中していることも相俟って、とても開放的で良い景観が広がっている。ただ、水路にゴミが多く見られることばかりは残念でならない。



遊歩道には、注意事項を列記した立て看板がある。このブログでも散々忠告してきたが、赤の字は消えやすいのだ。結果、重要な語句が全て消え、「はしないでください」だけが残っている。最近製作されたと思われるものも、やはり赤字を使っている。いい加減、周知されないものか。



「とよなか散歩道」の路面表示はごく少ない。間違いやすい路地などだけにあるようだ。むやみにアチコチに表示するのではなく、ここぞというポイントに絞っているのは、景観保護に最大限配慮したものと思えて、好感が持てる。



名神高速を南に渡り、ちょっとだけコースを外れて、例の森友学園の小学校建設の現場にやってきた。工事は長らく中断されているようだ。しばらく前は、見物者が多数押し寄せていたというが、今は周囲に誰もいない。



周囲のフェンスには「国有地(国土交通省大阪航空局)」と書かれた掲示が多数。建物の真上を伊丹空港着陸のための飛行機が低空で飛んでいる。



建物には「瑞穂の国記念小学院」の文字が見られる。建物はほぼ完成しているが、更地に戻せと国は主張していると聞く。この問題、今後どう決着するのだろうか。



飛行機の着陸経路の真下、さらに真横に名神高速があるなど、学校には不向きな場所とも思えるが、この付近には大阪音楽大学の学舎が多数並んでいる。なるほど、防音・遮音を完璧に施す音大であれば、この地も悪い場所ではない。写真は大阪音大のオペラハウス。700人以上収容の本格的なものらしい。



久しぶりに庄内の豊南市場を訪問すべく、寄り道をするが、残念ながら休業日のようだ。何十もの小さな生鮮食料品店がひしめき合い、スーパーも顔負けの安さで、大賑わいのところだが、長らく訪問できていない。ハイソなイメージが強い豊中市のなかで、ここ庄内だけは、下町感あふれる街だ。



庄内神社。住宅街のなかにあって鎮守の森を有した静かな神社で、近所の子供たちの良い遊び場になっているようだ。さぞかし由緒ある神社と思いきや、大正時代の創建らしい。どうやら付近の七社が合祀されたもののようだ。



庄内から神崎川方面に向かって「庄内みどり通り」という気持ちのいい遊歩道が設置されている。これって、道幅といい、微妙なカーブといい、いかにも廃線跡の雰囲気なんだけど・・・。



こんなところに廃線跡があったとは聞いたことがないが、阪急神戸線を潜るトンネルもかつて列車が走っていたような雰囲気。廃線跡だと確信したのだけど、帰宅後調べてみたところ、こんなところに鉄道は走っていたという記録は見つからなかった。



神崎川の北岸にある神崎川公園がある。テニスコートやグランドなども設置されているんだけど、なんと下水処理場の上に設置されたもの。3階建くらいのビルの上にある巨大公園だ。公園に行くためには長~い階段を上っていかなければならない。



神崎川を渡って、ゴールの神崎川駅へ。駅は大阪市内だ。自治体発行のウォーキングマップといえば、ウォーキングの経路から発着駅まで、他の自治体に一歩たりとも入らないコース取りになっていることが多い。縄張り意識とでもいうのだろうか。わずかとはいえ市外に出る自然なコース設定には好感が持てる。



新しい発見の多い約11kmの歩行ウォーキングだった。