御旅山~仁寿山~小富士山縦走(姫路)

2019年4月28日(日)


先日の苫網山塊縦走に続き、今日は姫路市西部の山塊を縦走してみよう。灘のけんか祭で有名な妻鹿駅で下車。30年ほど前にこの近くに住んでいたのだけど、その時は踏切の向こうに見える黒田官兵衛の居城があった甲山(国府山)に登ったくらい。今日登る御旅山、仁寿山、小富士山のいずれも未登頂なのだ。



いつの間にか駅前にロータリーが整備されるなど、妻鹿駅の風景は少々変わったけれど、昔と変わらず古い建物が多くみられる。「公會堂」との看板が掲げられた建物の前には、皇太子殿下御誕生記念の石碑がある。その「皇太子」も間も無く天皇を退位される。



今回は登山アプリYAMAPを利用してみる。山の先達達による登山地図をインストールしたもの(赤線)GPS信号によって自分の現在位置・歩行軌跡(青線)が示される。生来の方向音痴で、毎回のように間違った道に迷い込んでいるだけに、随分と重宝しそうだ。



毎年灘のけんか祭りで、麓にある松原八幡神社から神輿や屋台が練り歩いて御旅山に向かうところだ。何千人もが座れる常設の観覧スタンドが設置され、山の斜面などにどんどん増設されているけど、地元の人でさえ入手が困難なのだ。



松原神社の御旅所の前で、各村の屋台や神輿の激しい練り合わせが行われる。昔この付近に住んでいた時は、ここで花見をしたり花火で遊んだものだ。ずっとここが山頂だと思っていたのだけど、山頂は未だ随分先なのだ。



播磨の多くの低山と同様、ここも岩肌が露出したところが多い。近くに発電所があるため送電線の鉄塔が尾根伝いに並んでいる。



住宅街はすぐそこなので、自然との触れ合いや運動のため、多くの人たち気軽に登ってくるようだ。道も整備されているし、見晴らしのいいところにはベンチも設置されている。



小さな低山だけど、見晴らしもよく、岩の上や雑木林の中など、道にも変化があって楽しいハイキングコースだ。4年ほどもこの地に住んでいながら、転居後25年も経ってから御旅山の面白さを初めて知った。



山頂までもう一息。ツツジが咲く丘の上を目指して、坂を登っていく、頂上には、ちょっとした東屋がある。



長期出張で弛んだ体には、思っていたほど軽い登山ではなかった・・・。しかし、ハイキングはマダマダ序盤。このあと、正面に見える仁寿山、赤白鉄塔の向こうの小富士山と縦走していくのだ。



急坂を下り、一旦平地まで下りて、畑の中を仁寿山の登山口を目指して歩いていく。う~ん、ここまで下りてしまうと縦走とは言えないように思う。グーグルマップでは絶対案内されることのなさそうな畑の畦道に、YAMAPは誘導してくれる。



姫路バイパス自動車道を陸橋で超え、いよいよ第二ラウンド、仁寿山への登山のスタートだ。御旅山とは違って、道の整備は特別なものではなく、出会う人もいない。



ここでも、露出した岩肌が多く見られる。御旅山や苫網山とは、異なった岩質に思えるのだけどよく判らない。ブラタモリを観るたび、地質を少し勉強しようと思っているのだけど、未だ何の知識もないままだ。



仁寿山の頂上は林立するアンテナに頂上を占拠されている。200mもない低山だけど姫路市民にとってはとても重要な山なのだ。



仁寿山に続いて、小富士山に向かう。う~ん、こちらから見る限り、富士山とは似ても似つかないシルエットだ。仁寿山頂上から、岩肌の急坂を100m以上下って、再度小富士山に向けて登っていかなければならないようだ。



町が近いこともあって、道の分岐が多い。しかし人が多く訪れるところではないので、標識などはほとんど見当たらない。しかし、このような分岐でもYAMAPはしっかりと進むべき道を示してくれる。方向音痴には実に心強い相棒だ。



ここでも岩山を攀じ登るようなところが多い。古傷の股関節が悲鳴をあげだした。



頂上も近くなると、ここまで歩いてきた山々が眺望できる。左正面が御旅山、右が仁寿山だ。



小富士山の頂上は、意外にも広々とした平坦地になっていて、華厳寺という無住のお寺がある。仁寿山登山口から、誰一人とも出合わずここまでやってきただけに、突然の古寺の出現にちょっと驚く。夕暮れ時などなら、ちょっと不気味な雰囲気に感じられるかもしれない。



小富士山からの下山道。麓の町ま真っ逆さまに下っていくような気分になる。この種の道は、ちょっとした上り坂より遥かに足腰にダメージを与えてくれる。



YAMAPを信じて進むと、とんでもない藪のなかで身動きが取れなくなってきた。これでいいのかぁ・・・?



画面を拡大してみると、進むべき道(赤色)とわずか20mほどずれている。GPSの精度って、あらためて凄いものだと驚く。



疲れた足を引き摺るように、JRの御着駅に向かってテクテクと歩いていくと、山陽新幹線の退避線?が地上に降りてきているところに出会う。姫路にも長く住んでいたし、山陽新幹線も数え切れないほど乗っているけど、今まで気付かなかった・・・。



御着駅付近から振り返ると、なるほど富士山に似た形だ。いつか富士山に登りたいと思っていたけど、60歳も超えて諦めてしまった・・・。200mもない山で結構疲れてしまっているのだから仕方ない。もっと早く登山やハイキングの面白さを知っていれば良かったんだけど・・・。



本日の歩行軌跡。いつものRunkeeperではなくて、YAMAPの軌跡を掲載しておく。歩行距離は9kmほど。