下鴨~蹴上(明治150年スタンプラリー)

2018年8月12日(日)


例年より長い夏休みを取れたというのに、ほとんど予定が無い・・・。ひとりぼっちでウォーキングに出掛けるばかりとは、何とも寂しいことだが、塞ぎこんでも仕方ない。京都で開催中の明治150年記念のスタンプラリーに出掛けることとする。スタンプポイントは、岡崎・蹴上地区に集中している。

 


が、その前に、下鴨神社を訪問するため、地下鉄鞍馬口駅からスタート。鞍馬口通を東に歩いていると、期せずして京都六地蔵のひとつ「上善寺」を発見する。伏見や山科と同様、地獄から生還した小野篁が製作したと言われる地蔵尊を安置した六角堂があるが、最近建て替えられたもののように見える。



鴨川を渡る。雲は多く、日射しは比較的弱いのに、相変わらず酷い暑さだ。下鴨を経由して、岡崎・蹴上まで、せいぜい10kmほどのウォーキングだと思われるが、早くも気が重い・・・。



「糺の森の光の祭」なるイベントに向けてのものだろう。下鴨神社の境内には卵型のバルーン状のものがアチコチに並んでいる。この1ヶ月の間に、二度も下鴨神社を目指してのウォーキングを途中で挫折してしまったため、長らく取り損ねていた京阪街道めぐりスタンプラリーのスタンプを、ようやくゲットする。



下鴨神社から南へ、明治150年記念スタンプラリーが開催されている岡崎・蹴上方面に向かってテクテクと歩いていく。出町柳駅近くで叡電の踏切を渡る。窓を最大化した展望列車「きらら」が通り過ぎていく。



京都大学近くの近衛通から見た大文字山。4日後には五山の送り火が行われる。遠目にはよく見えないが、準備は着々と進められているのだろう。



京大病院。iPS関連の施設が建設中だ。研究室レベルから、臨床試験レベルへとどんどん進展していっているようだ。



京都大学熊野寮。最近、景観条例をタテに、京大名物とも言える立て看板(通称タテカン)がキャンパスから全面撤去されてしまったが、学生自治で運営されている熊野寮のタテカンは健在だ。



あまりの暑さのため、途中喫茶店で休憩などしながら、岡崎に辿りつく。明治150年スタンプラリーの最初のスタンプポイントは、京都市勧業館「みやこめっせ」の地下にある「京都伝統産業ふれあい館」だ。



花街の紹介から、西陣織・かんざし・和傘・和蝋燭・竹工芸・扇子・京人形・焼物・日本酒・京料理・能面・尺八・三味線などなどの工芸品の展示、そして販売まで、京都の伝統文化がテンコ盛りだ。初めての入館だが、外人さんなどには大うけではないだろうか。館内設置の看板にあるQRコードを読み取り、スタンプをゲットする。



みやこめっせの横には、昔懐かしい市電の車両が設置されていて、観光案内所として使用されている。



京都との縁が深いと聞いたことはないのだが、二宮金次郎の胸像がある。金次郎の銅像といえば、薪を背負って本を読む立像が大半。今や歩きスマホにも似た危険な行動として白い目で見られる向きもあるらしいが、これなら文句あるまい。



平安神宮の参道にも、何やらキャンドルのようなものが並べられている。どうやら、ここでも光のプロムナードのようなイベントが開催されているようだ。夏も冬もアチコチでイルミネーションやら万燈籠やら少々ウンザリとしてしまう。



猛暑のせいか、平安神宮でさえ随分参拝者の数は少ない。ここで2つめのスタンプをゲット。



3つ目のスタンプは、京都市動物園。全国で2番目に古い動物園だが、総面積4ヘクタールと動物園としては随分狭く、上野や天王寺の3分の1程度でしかない。適当な郊外に移設する話がありそうなものだが、そのような計画は聞いたことは無い・・・。



4つ目は、つい先日も訪問したばかりの琵琶湖疎水記念館。疎水建設の歴史や技術を紹介する屋内展示のほかに、水車や発電機などの屋外展示も興味深い。




琵琶湖疎水記念館では、マンホールカードの配布も行われていた。以前は各市役所の下水道部署で配布していたところが多かったが、すっかり観光記念グッズとして認知されてきたようだ。それにしても京都市は頑としてカラーマンホールは作らず、御所車など色の無いクラシカルな幾何学模様で押し通している唯一の大都市だ。



記念館の自販機では、「疎水物語」なる水ばかりが売られている。ペットボトルではなく、珍しいアルミ缶の水だ。中身は水道水らしい。



最後のスタンプポイントは、インクライン。少々探すのに手間取ったが、疎水の出口付近に、QRコードを無事発見できた。



デジタルスタンプラリーとのことだが、集めた5つのスタンプは、どれも全くスタンプっぽく無い・・・。もっとも、このまま住所や名前を入力すれば、商品応募を済ませることができるのは便利な仕組みだ。



インクラインのレールのうえに、重しに石が置かれたメモを発見。「ここにあったスマホは川端警察署に届けました」とある。おそらく子供の手で書かれたものだ。実に適切な対応と、過不足のない文章に感心する。



今は稼働もせず、文化遺産となっている蹴上発電所。何だかお化け屋敷のようになっているが、機会があれば中を覗かせてもらいたいものだ。



地下鉄蹴上駅から帰路につく。蹴上駅では、乗客の選挙によって、動物園の人気者のなかから、ゴリラが駅長に選出されているらしい。



帰路途中のJR京都駅烏丸口に、羅城門の10分の1スケールの模型がある。京都駅に造るのも悪くは無いけど、実際に羅城門があったところに置いてもらいたいものだ。羅城門の跡地には、小さな石碑がポツンと立っているだけで、実に寂しいのだ。



本日の歩行軌跡。10kmほどでしかないけど、ひどく暑くて、ひどく疲れた・・・。