弟国宮遷都1500年スタンプラリーほか(長岡京~八幡市)

2018年8月11日(土) ②


長岡京市で開催されている弟国宮遷都1500年スタンプラリー。弟国宮とは、長岡京遷都よりもずっと昔、今から1500年前に継体天皇がこの地に置いたと言われる都だ。継体天皇即位は王朝交代という説もあったりして難しい時代だが、そのあたりの勉強もできそうだ。



が、10あるスタンプポイントの大半は、弟国宮とは全く時代の異なるもの。何だかイベントの主旨が判りにくいぞ。とにもかくにも、阪急長岡京駅前にある観光案内所で一つ目のスタンプをゲット。10のうち僅か3ヶ所を回るだけでコンプリートという気楽なスタンプラリーだ。



JR長岡京駅から旧西国街道を西に行くと、公民館の前に、旧駅名の「神足」のJRの駅名表示板が残されている。ここを通るたびに写真を撮ってしまう。難読ではあるものの、「こうたり」という神々しさを感じる駅名が今でも懐かしい。



弟国宮とはまるで関係ない施設だけど、2つめのスタンプポイントとなる神足ふれあい町屋。西国街道に面した江戸末期の旧家が保存されている。



ちょっと寄り道して、これまで訪れたことのなかった「神足」という地名のルーツと言われる神足神社を覗いてみる。桓武天皇がこの地に神様が降り立つ夢を見たことから、「神至るところ」→「神足」の地にこの神社が創建されたと聞くが、観光色皆無のひどくひっそりとした神社だ。



神足神社よりむしろ興味深かったのが、かつてこの地にあった神足城の空堀や土塁の遺構。思いのほか立派で、当時の城郭防衛の考え方が理解できる。その後細川氏が勝龍寺城を築いた際に、そのまま神足城の施設もそのまま呑み込んでしまったようだ。



勝龍寺城。城主の細川藤孝・忠興親子よりも、お玉(後のガラシャ)が主役扱いだ。城の入口には「明智光秀三女玉お輿入れの城」の石碑がドンと建てられている。再来年のNHK大河に光秀が決まったのだが、意外なまでに祝賀ムードは感じられない。ここで3つめのスタンプをゲット。



道にも「ガラシャ通り」なんて名前がついているし、毎年ガラシャ祭も賑わうそうだ。しかし街中で「細川」の文字を見ることはまず無い。そんなに歩くつもりで外出したのではないのだが、猛暑のなかを、いつの間にかそこそこの距離を歩いている。



ついでのことなので、勝龍寺城の名前の由来、勝龍寺を訪問する。古刹と聞いていたが、ひとつの敷地を二分して、お寺と神社(春日神社)が同居しているところを除いては、さほど気を惹くものは無かった。保護のためだろうか金網に覆われた境内の石仏ばかりが気になった。



スタンプラリーは既に規定の数のスタンプを集めたが、スタンプポイントになっている恵解山古墳にも立ち寄る。全長128mの結構大きな前方後円墳だ。山崎の戦いでは、明智軍の陣地になっていたらしい。




古墳の上部に登ってみると、驚いたことに「前方」部には復元された埴輪が多数並べられているのに対して、「後円」部は墓地になっている。う~ん、古墳と知らずに墓地として利用してきたのだろうか。古墳が墓地になっているというのは、丁度いいのやら悪いのやら、俄かに判断が付かない。



ゴールポイントになっている中山修一記念館。長岡京の発掘調査に一生を捧げた地元の研究者のご自宅だ。既に故人ではあるが、門には今も「中山修一」の表札が掛かっている。



人気の観光スポットとは到底思えないのだが、スタンプラリー効果なのだろうが、大勢の人が訪れているようだ。記念館入口には多くの靴が脱ぎ置かれている。



ここまでの3つのスタンプの横に、最後のゴールスタンプを押していただく。このスタンプラリーのために新調したものかどうかは判らないけど、どのスタンプも凝ったデザインになっている。



コンプリートのご褒美として、修了証のほかに、ピンバッジとクリアホルダーを頂戴する。




クリアホルダーの裏面には、縄文、弥生、古墳、長岡京、戦国と5つの時代のマークが描かれている。弟国宮遷都1500年のイベントのはずなんだけど、まるで時代の異なる史蹟の紹介が大半だった・・・。



中山修一館記念館からは、JRの長岡京駅に戻るにしても、京阪の淀駅に行くにしても2kmくらい。悩んだ末に、大山崎町の明智光秀本陣跡に立ち寄りながら、3km先の京阪八幡市駅まで歩くことにする。



名神・京滋・京都縦貫の3高速道路が複雑に交差する大山崎ジャンクションから、桂・加茂・木津の三川が合流する地点に向けて、テクテクと歩いていく。



仕掛中の京阪沿線街道めぐりのスタンプポイントになっている「淀川三川合流域さくらであい館」に立ち寄る。八幡市駅に向かって歩くと決めたのは、ここでスタンプをゲットするためなのだ。



体調も悪く、気分も乗らないままに、ウォーキングに出発したのに、なんやかんやで結構歩けている。心身の調子が悪いときは、とにかくヘトヘトになるまで歩くショック療法が有効かも、と思い、八幡市駅を通り越して石清水八幡宮に登ることとする。



思い返せばこの1年間でも3回目の男山登山。標高150mもないのに、今日はひどくキツイ・・・。



麓から20~30分ほどで、本殿に到着。ここも、京阪街道めぐりスタンプラリーのポイントになっているのだ。



順不同でスタンプをゲットして、この後、どのように踏破していくのか、悩ましいところだが、終了までまだ半年ほどもある。コツコツとスタンプを貯めていくことにしよう。



石清水八幡宮からは、八幡市駅ではなく、橋本駅に向かう。



最悪のコンディションだったはずが、終わってみれば16kmほど、午前中の総持寺周辺のウォーキングも併せれば20km近く歩いたことになる。