矢田丘陵南北縦走?

2019年6月19日(日)


生駒山地と奈良盆地の間に位置する直線距離で南北13kmの矢田丘陵を縦断してみようと思い立つ。標高は200~300mくらいだけど、そこそこの運動量になりそうだ。



ゆるキャラたちが出迎てくれるJR法隆寺駅に降り立つ。ここが矢田丘陵の南端への最寄駅とはいえ、登山口までは2kmほども歩かなければならない。



修学旅行生などの団体客を乗せたバスが数珠繋ぎとなって法隆寺を目指している大渋滞の車道を横目に、北に向かって歩いていく。


法隆寺。修学旅行生が順々に団体写真を撮っているのだけど、そのごく僅かな隙に全く人が映り込まない写真を撮ることができた。



法隆寺の土壁の横を北に向かう。目指す矢田丘陵が目の前に見えてきた。



明らかに法隆寺夢殿を模したと思われる小さなお堂のような建物がある。実は野菜直売所だ。初めて見た時は爆笑したものだけど、庇や看板などが増設されて夢殿っぽさが無くなってきたように思う。


いよいよ矢田丘陵に入る。林間の登山路かと思っていたけど、YAMAPのサイトから入手したルートは舗装された自動車道。ちょっと興醒めではあるけれど、これがなかなかの急勾配。早くも脹脛が辛くなってきた。



松尾寺のあたりで自動車道は終わり、いよいよハイキング道となる。ここまで自転車でやってきて、ハイキングしている人達もいるようだ。



アップダウンの少ない、気持ちのいい林道だ。最初のうちは、軽トラくらいなら通行できそうな道が続く。



が、まもなく、車など通行できそうにもない細い林道となったりもしたけど、その後も車はともかく、マウンテンバイクなどを楽しめるように道はよく整備されている。



ルート上の最高峰(といっても315mしかないけど)となる松尾山。NHKのアンテナ塔が頂上部の大半を占有している。



アンテナ塔の影に隠れて、頂上を示す三角点がひっそりと佇んでいた。ここが山頂と呼ばれてもしっくりこない。現実にはアンテナ塔の先端こそが山のテッペンになっているのだから。



当然のことながら、歩いている南北の縦走路から東や西への分岐路がいくつもあるんだけど、松尾湿原とか平群谷とか、ハイカーの興味を「そそる」ような地名が目につく。いずれ矢田丘陵の東西横断もしてみたいものだ。



住宅地にも近く、良く整備されたハイキングコースだと思うのだけど、なぜか歩いている人は少なく、時折マウンテンバイクを楽しむ方々に出会う程度だ。



林間コースではあるけど、いくつか展望台があって奈良盆地の眺望を楽しめる。東に広がるのは大和郡山市の市街地のようだ。



矢田峠。左に行くと近鉄生駒線の萩の台駅、右に進むとアジサイで有名な矢田寺へと続く。一瞬、長らく訪問していない矢田寺へ向かおうかとも思ったけど、アジサイにはまだ早い。今日の目的は矢田丘陵南北縦断なのだ。



矢田峠から少し北に進んだ展望台からは、西側の生駒山がよく見渡せる。このあたりが丘陵の最高点らしい。



何の気なしに東屋の付近にある藪道をウロウロしていたら、倒木と雑草のなかに隠れていた矢田山の山頂を示す標識を発見する。なだらかな丘陵だけに、山頂にあまり意味は無いのかもしれないけど、ちょっと気の毒な扱いだ・・・。



矢田山の山頂発見に気をよくして、ずんずんと進んでいく。アップダウンは少なく、道も整備されているので、山間のハイキングとは思えないほど、足取りは軽い。



「矢田山遊びの森」にやってきた。遊園地のようなものではなく、豊かな自然のなかで、のんびりとピクニックをしたり、生物観察をしたりするところのようだ。



遊びの森には自動車道が通じているのだけど、ちょっと間違えるととんでもない細い道に入り込んでしまうようだ。バイクと軽自動車でさえ、すれ違うところが無くて往生している。



自動車の道間違いを馬鹿にできない。なんと自分自身も、遊びの森を周回しているうちに、違った方向に進んでいたことに気づく。山間部を出たところの集落の地名を見て唖然としてしまう。北に進んでいたつもりが、誤って丘陵の東に抜けていた。



こうなると、予定を変更して大和郡山に向かうしかない・・・。奈良県立民俗博物館に立ち寄って、移設された古民家を見学して帰路につく。



なんと悲しい歩行経路だろうか。11km地点の矢田山遊びの森で大きく道を誤って南東に進んでしまい、丘陵縦断はならなかった。



YAMAPのサイトを見ると、今回矢田山と松尾山とを登頂したとの記録が残っている。低山ばかりとはいえ、先日の播磨地区と併せて5山を制覇したことになる。山頂制覇を目的としないヘッポコハイカーにとっても、ちょっとした励みになる。





今里ライナー調査(今里~長居)

2019年5月12日(日)


最近大阪地下鉄(大阪メトロ)の路線図に急に現れた「いまざとライナー」。地下鉄の路線図にあるものの、実はただの「バス」だとも聞くが、普通の市バスと何が違うのか、ホントにBRTになっているのか、今里と天王寺・長居を結ぶオレンジ色の細い線を調査すべく今里駅に向かう。



地下鉄今里線の南の終点、今里駅にやってきた。日曜日の昼間とはいえ、乗客の数は少ない。



駅のホームのアチコチに、「いまざとライナー」の大きな案内が現れる。地下鉄今里線のシンボルカラー同様、いまざとライナーの持ち色もオレンジ色だ。



地下鉄の改札を出たすぐのところに「いまざとライナー」用の待合所が設置されている。といっても「いまざとライナー」の乗客でなくとも、誰でも利用できるようだ。



地下鉄今里駅前に、これまたオレンジ色と黒を基調にしたバス停がり、そして同じ色合いのバスがやってきた。



で、「いまざとライナー」のバス停の横には、従来の市バスのバス停がある。見たところ、「いまざとライナー」のバスも外装・内装ともに目新しいデザインだけど、基本的には従来のバスと同じ車体だ。



まあ、とにかく長居に向かってバスが通る道を歩いていくことにしよう。五差路になっている今里交差点を超えて南に進む。



近鉄大阪線の高架下を潜っていく。つい先日、東花園駅から近鉄難波駅に向けてこの線路に沿って歩いたばかりのところだ。



生野のコリアタウンからは500mくらい離れたところだけど、今里筋に沿道にも韓国系の飲食店が数多く立ち並んでいる。



さて、「いまざとライナー」だけど、バス停に、従来のバスの停留所と、「いまざとライナー」の停留所とがバス停に表示されている。要するに「いまざとライナー」は、従来の市バスと同じ道を走るけど、停留所の数が少ない急行バスと考えてよいようだ。



確かに、従来のバスの停留所は、なんだか古ぼけた雰囲気ではあるけれど、「いまざとライナー」のバス停を新たに設置する必要があったのだろうか。また別な車両を新たに購入する必要があったのだろうか・・・。大いに疑問だ。



大阪市のHPによれば、「今里ライナー」の目的は、需要の喚起・創出の効果を確認するための社会実験だとある。バス停やバスの車体をオレンジ色にしたところで需要が増えるものだろうか? それに専用車線が設けられている訳でもなく、大量輸送でもないけど、これでBRTと呼べるものなんだろうか・・・。疑問は尽きない。




大阪市東部中央卸売市場。大阪市の卸売市場といえば中之島が有名だけど、この東部市場も相当な規模を誇っている。それにしても、大阪市中央卸売市場が3ヶ所もあるのはややこしい。中央ってのは一つであるべきではないのかぁ?



百済貨物ターミナル。久しぶりにやってきたけど、展望台のようなものが設置されている。こんなの以前はあっただろうか。広大な敷地のなかに貨物車やコンテナがあるが、手前に見える列車は旧国鉄の車両色のように思える。



杭全交差点。ここも5差路で、横断歩道も五角形型に設置されている。交通渋滞が頻繁に起こるところというイメージが強いけど、最近はどうなんだろうか。



杭全交差点を過ぎ、さらに南に進む。そもそも2車線しかないのに、専用バスレーンなど確保できるはずがない。バス停の数をいくつか減らした分だけはスピードアップするだろうけど、信号が減る訳でもないので、大した時間節約にはならないのではないか。



郵便局のオレンジ色が「いまざとライナー」の関連施設に思えて仕方ない。



湯里6丁目交差点。もともと地下鉄今里線はここまで延長されるという話だったけど、採算性無しということでお流れになってしまった。いまざとライナーって、地下鉄延長推進派を宥めるためのものなんだろうかと思えてくる。



長居公園通を西に向かう。先に見える高架は近鉄南大阪線のものだ。




長居公園にやってきた。道を歩くことにも疲れてきたので、公園のなかを歩いてゴールの長居駅を目指すことにする。



公園のなかは、ジョギングをする人、縁台将棋をする人、それぞれのスタイルで休日をエンジョイしている。



第二陸上競技場(今はヤンマーフィールド長居と呼ばれるようだ)を覗いてみる。フィールドの向こうにあるのはヤンマースタジアムだ。



走っている人は随分と多い。あらためて知ったけど、基本的にランニング道路は一方通行になっているようだ。一周約2800mだそうで、15周すればフルマラソンと同じ距離とアチコチに表示されている。



ゴールの長居バス停。ここから今里まで「いまざとライナー」で帰るつもりだったけどもはや興味は無くなって、地下鉄で帰路につく。
今日の結論:「いまざとライナーは、ただのバス」。



本日の歩行経路。いまざとライナーの運行図そのものでもある。