南吹田~尼崎(神崎川なにわ自転車道)

2019年5月6日(月)


新大阪駅から最近開通した「おおさか東線」に乗って、一駅先の南吹田駅を目指す。「阪神×近鉄つながって10周年スタンプラリーも」いよいよ尼崎駅を残すばかりなのだが、南吹田駅から神崎川に沿って尼崎まで歩いてみよう。



おおさか東線は2番線。1番線は特急「はるか」や「くろしお」が停車するところ。たまたま「おおさか東線」の何の変哲もない緑色の車両と「はるか」が並んで停車していた。



車両には何の驚きもないけれど、新設された南吹田駅は清潔感のある駅舎。駅前ロータリーも広々としている。



駅前には、かつて付近で活躍していたドンゴロス水車と、名物の吹田くわいのモニュメントが設置されている。



さあ、南吹田駅から尼崎に向けてのウォーキングのスタートだ。先ほど乗ったおおさか南線に沿って、再び新大阪方面に向かう。



8本もの軌道が併行して走る東海道線。四複線というらしいが、ガード下といってもさすがに随分と幅が広い。もっとも高さは低く、頭の上をひっきりなしに通過する列車からの振動のせいもあって、腰をかがめながら足早に進む。



神崎川。淀川の脇を流れているだけにマイナー河川のイメージもあるけど、なかなか川幅もたっぷりとある。川岸には、大阪府道にもなっている自転車道が整備されている。



神崎川の川岸を歩いていく前に見ておきたいところがある。JR東淀川駅の近くにある長柄橋人柱の石碑。推古天皇の御代に長柄橋がこの付近(今の長柄橋から2kmほど北)に建造されたらしいが、度重なる水害で工事は難航。最後の手段として人柱で川の神の怒りを解いたという。



東淀川駅から、地下鉄東三国、そして地元出身のaikoの曲で一躍有名になった阪急宝塚線の三国駅へと西に向かって進んでいく。



さあいよいよ神崎川に沿って、尼崎に向けて歩いていく。自転車道として整備されたものだそうだけど、歩行者にとってもとても気持ちよく歩けるようになっている。



阪急神戸線の下を潜る。うまい具合にマルーン色の阪急電車がやってきた。阪急はすべての車両を阪急マルーンとも呼ばれる赤茶色の塗装で統一している。マルーンとはマロン(栗)だとも聞くが、栗色とは明らかに異なる。



道路の脇には、ベンチもところどころに設置されている。さらに、洪水発生時に備えて、河原から前方・後方への脱出口までの距離が表示されている。



新幹線。これまたうまい具合に橋梁を走るところを撮影できた。単に橋を撮るのと、列車が走っているところを撮るのでは随分と値打ちが違うように思える。この新幹線の鉄橋の向こう側から、猪名川が神崎川に流れ込んでいる。



JR神戸線の鉄橋。川岸を歩くと鉄橋ばかり撮影している。橋のことはよく知らないけど、建設された時代の違いもあろうけど、鉄橋といっても様々な型式がある。設計者の創意工夫、あるいは趣味嗜好が感じられて実に興味深い。



河川敷を調子良く歩いてきたが、西淀川区に入ると、河川敷の道は閉ざされ、堤防に阻まれて川面も見えない殺風景な歩道を歩くことになる。



長らく川沿いの道を歩いてきたが、いよいよ神崎大橋を渡って尼崎市に向かう。



左門殿川を渡ればいよいよ尼崎市だ。左門殿川なのに、橋の名前は左門橋になっている。左門とは尼崎城を築城し、この川を改修した戸田氏鉄のこと。川の名前は尼崎藩の領民が敬意を込めて左門殿川と名付けたものの、橋の名前は尼崎藩主より位の高い大阪城代が付けたので、左門と呼び捨てにしたとも聞く。



尼崎市の市章って、どうもよく判らない。工都を表す「工」と「アマガサキ」の「ア」「マ」を図案化したものと聞くけど、どこが「工」で、どこが「ア」なんだろうか。



大物駅近くにある「残念さん」山本文之助の墓に久々にお参りする。禁門の変で敗走し尼崎藩に捕縛された長州藩士だ。



大物崩れの碑。細川家の内紛といえば小競り合いのように思われがちだけど、一方は2万、もう一方は1万もの大軍。さらに2万を有した管領細川高国の方が敗れ、しかもほぼ全滅するという、戦国時代初期を代表する劇的な戦なのだ。



尼崎駅で最後のスタンプをゲットした後、つい最近訪れたばかりの尼崎城に再びやってきた。ここがコンプリートの賞品授与場所になっているのだ。先日は気付かなかったけど、戸田氏鉄の顕彰碑が設置されていた。



出来上がった7つのスタンプの重ね押し。最初は絵がほとんど無いようなショボいスタンプばかりが続き、先が思いやられたけど、最後の尼崎駅(青色)で図柄が一気に締まりのあるものになった。



コンプリートの賞品は、マグネットシート。7つもスタンプを重ね押しするのだから、これくらいの絵が出来上がるようにならなかったものだろうか・・・。



歩行軌跡。アチコチ寄り道しながら16kmほどのウォーキングとなった。平地歩きとしては理想的な距離だ。