丹生山田の里ハイキング

2017年8月21日(日)


一昨日、三宮から三木までバス移動した際に通過した神戸市北区の丹生山田の里を久々に歩いてみることにする。以前NHKで放映された谷上駅から箱木家住宅までのマップを参考に歩くこととする。



NHKのマップでは、ゴールが箱木家住宅となっているが、この辺りのバスは1時間に1本程度。ということで、神戸電鉄粟生線の木津駅で下車し、約5km北にある箱木家住宅を目指して歩くこととする。



駅からすぐに上り坂が続く。日射しはきつい。



歩道どこころか路肩さえ無い道を進む。なんだか自動車道を歩いているような気になって、上り坂にも関わらず、つい早歩きになってしまう。



百合の花が多く自生している。真横を向いたラッパ型の白い花は、テッポウユリのように見える。テッポウユリって、沖縄など南国でしか自生していなかったはずだが、近年では神戸も十分テッポウユリに適した気温になっているのかもしれない。



源義経が京から丹波を経由して、一の谷へと進軍したと伝わる丹生の山々。義経道なんてのが、今も残る。



木津駅から5kmほどの道をひと山越えて1時間ほどで歩いて、つくはら湖、箱木家住宅(千年家)のあたりまでやってきた。丹生山田の里を貫く近畿自然歩道には、「太陽と緑の道」という別名もつけられている。



つくはら湖。加古川系の山田川(志染川)をせき止めた東西5kmほどもある巨大なダム湖だ。湖岸にはサイクリングロードなども充実している。



さあ、お目当ての箱木千年家にやってきた。室町時代に建設された日本で最も古いといわれる民家である。ところが、なんと、休館しているではないか。なんとか外観だけでも拝見したいと思ったが、柵や生垣が巧妙に設置され、中に入らないと全体が見えないようになっている。



なんとかならんもんか、と千年屋の周囲をウロウロするものの、近くの大歳神社の境内の木々の狭間から見るのが精一杯。これで3度目の訪問になるのだが、改修期間中やら開館時間外だったりして未だ一度も内部に立ち入ることができないままになっている。



考えてみれば、これからがNHKのマップに従ってのウォーキングの始まりなのだが、ここまでのハイペースと千年家閉館中という心身両面のダメージで、イマイチ気乗りがしない・・・。



「太陽と緑の道」という名前どおり、太陽は頭上から照り付け、周囲には山と田んぼしか無い道を歩いていく。



丹生神社の宝物殿。秀吉や小野道風の書など、古社の宝物が納められているらしい。以前、神戸電鉄のスタンプラリーでも、ここに立ち寄ったことがあるが、何これ~っ、と感じたことを記憶している。宝物は凄いのだろうが、目にすることができる建物に特別なものは感じられない。



六條八幡宮。この地の鎮守社で、平安時代の創建なんだそうだ。しかし疲れた体を覚ますようなインパクトは感じられない。ここで、ハタと、NHKマップで立ち寄ることになっている七社神社を素っ飛ばしたことに気付くが、来た道を戻るだけの気力が湧いてこない。



田園風景が広がる丹生山田の里。あらためて政令指定市神戸が豊かな米どころでもあることに気づく。山田錦の幟がみられるが、ひょっとして山田錦の山田って、神戸市北区の山田地区に由来するのだろうか。山田錦の本場といえば、吉川町・三木市だと思っているのだが・・・。



よく見ると、半分程度の田んぼでは、山田錦ではなく、キヌヒカリが栽培されている。



山田錦が品薄で高値になっているように思えるだけに、ドンドン山田錦にシフトしているのではないかと思っていたんだけど、ここでは2つの品種が並んで栽培されている。畦道の左側、黄色く稲穂が垂れつつあるのがキヌヒカリ、右側の未だ青いのが山田錦だ。



新兵衛石。徳川家治が将軍だったころ、新兵衛という少年が、ここで村の窮状を殿様に直訴するに及んだそうだが、殿様はその勇気と理路整然とした訴えに感じ入り、罪を問わないばかりか年貢を下げることまでしたそうだ。新兵衛も立派だが、この殿様が偉い!説明には土井大炊頭としかないが、調べてみると土井利厚のことのようだ。老中まで上り詰めた人はさすがに違う。



新兵衛石から坂道を数百m登ったところに無動寺がある。七社神社もパスしてしまったし、もはやNHKのマップどおりに歩くこともなかろう・・・、と考えて、坂を少し登ったところでUターンしてしまう。



自然歩道を歩くことさえ憂鬱になり、自動車が走る最短経路を進む。



山田川の渓谷が眼下に見える。マップでは谷上駅がゴールになっていたが、わずかに近い箕谷駅を目指す。



神戸電鉄有馬線箕谷駅。阪神高速ではメジャーなインターチェンジだが、駅は至って素朴な造りだ。



本日の歩行軌跡。約13km。



標高軌跡を見て、あらためて驚いた。最初ひとやま越えた後は、延々と上り坂になっている。道理でしんどかったはずだ。もっとも逆行していても、この炎天下では、同じようにバテていたように思える。



(おまけ)
帰路途中に下り立った新開地駅で見つけた夏の甲子園記念スタンプを押す。このところ毎年記念スタンプが作られているようだ。



このところ気分が滅入っているせいか、歩くことばかりか、このブログを書くことにさえ、少々倦んできている。歩いたその日にブログをアップすることを原則としてきたが、出張中でもないのに何日も遅れるのは初めてだ。