二上山リベンジ(香芝市・葛城市)

 2024年3月21日



開聞岳で痛めた股関節の痛みも引き、その状態確認も兼ねて、先日通行止のために登頂を果たせなかった二上山のリベンジにやってきた。登山口には相変わらず何の注意書もないけれど、葛城市のHPによれば雄岳に直登する道は今も立入禁止になっているようだ。



しばらくは、フカフカの平坦道が続く。開聞岳や韓国岳で火山岩ゴロゴロの歩きにくい道を歩いてきたので、このフカフカ感はいつにも増して心地良い。



分岐点。左に進めば雄岳頂上に直行するが、この先に通行止看板が立っているはずだ。今日は少し遠回りの迂回ルートになるけれど、銀峰へと向かう右側の細い道を進んでいくことにする。



が、いきなり急登開始。しかも道が細く、足の置き場にも困るような道が続く。股関節の具合を確かめながら、ゆっくりと進んでいく。



先日途中まで歩いた雄岳に直登する王道ルートとは、かなり道のレベルが違う。眺望のない岩っぽい急登が続き、枝道も多い。YAMAPで道を確認しながら進んでいく。



雄岳の北側にある銀峰(396m)まで登ってきた。尾根状の山なので頂上がはっきりせず、山頂標を見つけることができなかった。ちょっとカッコいい山名なので、期待していたのだけれど。林の隙間から見える雄岳までは更に120mほど登らねばならないし、遠く感じる。



雄岳への登りは急登が続く。緩やかな迂回道があるように見えるのだけれど、YAMAPには記載がなく、確実な急登路を進む。



山頂の真下で展望台のようなものを製作中のようだ。おそらくボランティアでやっておられるのではなかろうか。一人黙々と木を削ってベンチを製作しておられた。



二上山雄岳(517m)登頂。記憶にあるよりさらに殺風景になったような気がする。以前登ってきたときは国定公園の看板が倒れていた。この種の看板は風をまともに受けて倒れやすいのだ。そのせいか、当時より看板も山頂碑もかなり地面深くに打ち込まれているようだ。



二上山の主峰でありながら雄岳は眺望もなく、あまり人気もなさそう。昼食を摂る2人組がいるだけ。直登コースが通行止だからかもしれない。長い木段を下り、雌岳へと向かう。



何本もの道が交差し、トイレも整備された馬の背を経て、今度は雌岳に向かっての登り階段を進んでいく。雄岳への階段と比べれば、やさしい登りのように感じる。



雌岳山頂(473m)。山頂碑など、アチコチに付けられている温度計を確かめると6度。午後2時にしては結構寒い日だ。



雌岳山頂には大きな日時計があり、ベンチも多い。休憩したり食事している人も雄岳とは比較にならないほどに多い。標高では雄岳に一歩譲るものの、二上山といえば雌岳のこの風景を思い浮かべる人の方が多いはずだ。



雌岳から長い下り坂を進む。登りよりもこういう下りの方が股関節に響くことが多いのだけれど、大丈夫そう。痛くないというのではなく、慢性的にある慣れたいつもの痛みに戻ったということだけど。




岩屋峠から竹内峠へと向かう道を進む。雌岳から当麻寺に素直に下山しなかったのは、この先にある2つのピークを行きがけの駄賃よろしくゲットするためだ。かつては名も無いピークなどに拘りは無かったのだけれど、YAMAPを始めて獲得ピーク数が気になり始めた。



ダイトレって書いてあるけど、竹内峠から岩屋峠までは、この道ではなかったはず。最近変わったのかなぁ…。また歩いてみたいとも思うけれど、路線バスが大幅削減されて全長50㎞誓いダイトレの刻み方が難しくなってしまった。



竹内峠への道を外れて目指すのは、原岳、麻名子山。相当マイナーな登山道で、マイナーな山に違いないと思ってきたけれど、ちゃんと標識もある。



良い道とまではいわないけれど、決して歩きにくい道ではない。もっとも倒木が多いことは気になるけれど…。



原岳(380)m。意外なことに、しっかりとした山頂標やベンチまである。二上山雄岳が見通せるこの山頂には、かつて万歳山城があったらしい。サイパンのバンザイクリフを彷彿とさせるけれど、この付近にかつて万歳氏という豪族が勢力を誇っていたらしい。



原岳から麻呂子山に向かう道は、結構厳しいものとなる。要所にはロープがあるとはいえ、かなり滑りやすい急坂が続く。



さらに勾配は急になり、さらに落ち葉がうず高く積っているため、益々滑りやすい。厄介な道だなぁと思いながらも注意深く下っていく。



やっちまった〜。全然方向が違う。YAMAPの道外れアラームに気づかなかった。道っぽいところを歩いてきたつもりだけれど、YAMAPには無い道だ。あの急坂を登り直すのかと思うと超鬱陶しくなる。が、うまい具合に南東方向に進み、本来の登山道に復帰できた。



麻呂子山(213m)。驚いたことに、ここも立派なベンチがある整備された山頂。近隣の方々に大切に維持されているようだ。こういう無名のピークに逆にありがちなことだけど、山頂標が5つもある。山頂標など無いはずと思って用意して登ってくる人も多いのだろう。



推古天皇の時代の創建と伝わる古刹、當麻寺の門前を通って近鉄当麻寺駅へ。東塔、西塔の二つの国宝になっている三重塔が印象的なお寺なんだけれど、山門からでは塔のほんの先っぽしか見えない。



歩行距離7.6㎞、獲得標高611m、所要時間は4時間26分。ちょっと寒かったけれど、股関節も痛まず、のんびりと良い山歩きができた。