錨山・市章山・堂徳山【六甲山系】

 2021年2月11日


毎夜、神戸の街を見下ろすように灯る錨と市章の電飾が設置されている市章山と錨山へと登っていこう。写真は神戸市のHPからの借用だけれど、青色の錨が灯るのはヴィッセル神戸が勝ったときなどに限られているはずだ。



トーアロードを北に突き当たった辺りにあるトンネルの横から急な階段を登っていく。以前、市章山や錨山を経て下山してきたことがあるけれど、長い下り階段で足がガクガクになったことを覚えている。



判ってはいるけれど、階段の連続にはウンザリする。堪らず腰を下ろすというほどではないけれど、足腰には疲労がどんどんと蓄積していく。



長い階段を登ってようやく錨山にやってきた。これまた判ってはいるんだけれど、近くに寄れば寄るほど錨のマークはイメージできない。



もっとも神戸の街を見下ろす眺望は素晴らしい。神戸の中心部のどこからでも錨マークが確認できる所に設置されているのだから、逆からも神戸が広く見渡せるのは当然だ。



説明板に、錨と市章がどのように設置されているのかの地図がある。急勾配の南斜面だ。階段が急だったことも頷ける。それにしても地形図からは、錨山(261m)も市章山(275m)も独立した山には見えない…。電飾が設置された後に「山」に昇格したのだろう。



錨山と市章山の間には風力発電機が設置されている。なんだか頼りなさげに見えるけれど、2つの電飾に必要なエネルギーをこれで賄っているという。



市章山。錨山と同様、マークのイメージはさっぱり掴めない。ここまで登ってきた人はガッカリするかもしれないけれど、この眺望には大満足のはずだ。



市章山から先、堂徳山、高雄山と登って市ケ原へと歩いていく予定なんだけれど、既にかなり疲れていることに気づく。錨山への階段よりも随分と緩やかな階段でさえ辛くなってきた。



とりあえず堂徳山の山頂(338m)にはやってきたけれど、三角点があるばかりで何もない。眺望もなく疲れは溜まる一方。錨山ごときで…とも思うけれど、しんどい時はしんどい。



二本松から新神戸か北野方面へと下山していくこともできる。この体調で急峻な高雄山に登るのは辛いよなぁ、帰ろうかなぁ、とも思い始める。が、幸い道も平坦になってきたので、もう少し頑張ろうと、高雄山への登り口がある太龍寺方面へと歩いていく。



善助茶屋では早くも梅が見頃を迎えていた。梅を眺めながら東屋でひと息つくが、あまり歩き気力は回復してこない。



太龍寺を過ぎ、高雄山への登り口が現われるけれど、体も気持ちも登っていくことを拒否する。今日はこのまま市ケ原から帰ろう。



六甲全山縦走路にもなっている舗装道を市ケ原に向けて歩く。六甲全山縦走ではこの後、稲妻坂や天狗道といった難所を控えて気合を保って歩くところだ。もっとも今日は下山するだけなので、緊張感も無く、のんびりと歩いていく。



市ケ原の渡渉。今日は水量が少なめのようだ。ここで全山縦走路と分かれて、緩い下り坂を布引滝を経て新神戸へとダラダラと歩いていく。



永らく閉店していた市ケ原の曙茶屋で工事が進められている。屋内にあったものはすっかり撤去されていたけれど、建物を壊している様子はない。何か新しいお店でもできるのだろうか。



神戸市水道局の敷地を抜けて、下山していく。布引貯水池だけれではなく、古くからの水道関連施設が多く見られるところだ。六甲山系を流れ出る水はどこも浄化の必要が無いのではと思われるほどに澄んでいる。上質の水が補給できたことが神戸港発展の一要因だという。



布引貯水池の近くに見える布引断層。断層破砕部が観察できる。地震国日本においては特別な地域でもないだろうけれど、六甲山系には多くの断層が存在する。



布引の滝(雄滝)にもご挨拶。滝の流れもさることながら、いつも目を引くのは真ん丸い滝壺の美しさ。もちろん禁止されてはいるんだけれど、滝壺で泳いでみたいと思う人は多いはずだ。



市ケ原で楽な下り道をのんびりと歩いてきたせいか、新神戸駅に着くころにはすっかり元気になってしまった。このまま帰るのも寂しいので、滝山城跡のある城山に寄っていこうかとさえ思ってしまう。



さすがに城山に登るほどの体力が残っているとも思えないので、六甲山麓の背山路(北野道)を通って北野の異人館エリアまで歩いていこう。



太龍寺あたりで感じたどうしようもない疲労感はどこかへ消え去ってしまったように感じるけれど、きっと体は万全ではないはずだ。体のクールダウンをするように、山麓リボンの道の一部にもなっている1㎞ほどの背山散策路をゆっくり歩いていく。



山手から眺める風見鶏の館もなかなかに洒落た雰囲気だ。



歩行軌跡。歩行距離は9㎞ほどだけれど、最初の1㎞(錨山)で早くもバテてしまい、後はダラダラと歩いただけだった。まあ、こんな日もあるさ…。