川西能勢口から猪名川河川敷(阪急フリーハイキング)

 2023年5月21日


阪急フリーハイキングから川西能勢駅から猪名川河川敷を伊丹空港まで往復するコースを歩くことにする。本日開催されると聞いた陸上自衛隊の千僧駐屯地にも立ち寄り、年1回のイベントをちょっと覗いてみる予定だ。



阪急川西能勢口。駅舎と百貨店を結ぶ広いデッキには、川西市の市花であるりんどうをモチーフにしたと言われる光の風車というオブジェが設置されている。



川西能勢口から1㎞ほど西に歩くと猪名川が現れる。大雑把に言ってこの川が大阪府と兵庫県の境界になっている。呉服橋(「ごふく」ではなく「くれは」)を渡って、まずは東岸を歩いて南へと進む。



呉服橋の上流には、阪神高速の橋梁が見える。随分と浅い角度で川を横断している。新猪名川大橋というのが正式名称だけれど、逆Y字型の主柱から張られた何十本のロープの形状から「ビッグハープ」と呼ばれている。



河原は一面クローバー。昔はシロツメクサって呼んでいたんだけどなぁ…。今では誰もがクローバーって呼ぶ。シロツメクサって、もはや死語に近いようにも思える。赤紫の花をつけるアカツメクサも見られるけど、これも赤でも白でもクローバーなんだろうか。



日射しはきついけど、日陰に入ると涼しい。河川敷のグランドで繰り広げられているサッカーや野球の試合開始を待つ多くの子供たちも橋の下の日陰に集まっている。



橋の下など、ごく一部を除いては日陰もなく、低い草木のなかを通る殺風景な一本道が続く。川面が見えれば多少気も紛れるのだろうけれど、河川敷が広く、意外と川面が見えるところは少ない。



伊丹空港が近づいて来た。伊丹空港からは通常猪名川に向けて離陸するため、かなり機首をあげた飛行機を見ることができる。猪名川方面に向かう飛行機の多くはやがて大きく左旋回をして東京や九州方面へと向かう。



空港に近づくとよく判らない設備が多数目に入る。これは進入灯とか誘導灯と呼ばれるものだろうか。伊丹空港の場合、ほとんどは南側から着陸するのだけれど、風向き次第でたまに北側から滑走路に進入することがある。



滑走路の北端にやってきた。着陸直前の飛行機を真下から見上げることができる空港南側の千里川土手ほどではないけれど、ここでも大きなカメラを三脚に立てて、離陸する飛行機をシャッターに収めようとする人が多数見られる。



立派なカメラは無いけれど、スマホでもそこそこの写真が撮れる。大阪の高層ビル群をバックにJAL機が離陸した瞬間だ。もっと大きな飛行機が飛び立つのではないか、と何機もの飛行機の離陸を見送る。



離陸した直後、機首を左に向けて急旋回していく。何百回と伊丹から飛行機に乗っているけれど、機上で感じる旋回角度より、下から見上げる方が鋭く旋回しているように見える。



つい伊丹空港に長居してしまった…。猪名川に架かる軍行橋が今日のコースの折り返し地点なんだけれど、是非とも立ち寄りたい場所がある。陸上自衛隊の千僧駐屯地で年に1度の公開イベントが行われるのだ。



う~ん、伊丹空港で時間を食ってしまったせいもあるけれど、ちょっと遅すぎた。国道171号線を渡る陸橋までギッシリ人が溢れかえっていて観閲行進や公開訓練は覗き込むことさえ難しそうだ。上空にはヘリコプターが旋回し、時折り大きな爆撃音が鳴り響いている。



やむなく比較的人の少ない駐屯地北側を見て回ることにする。正門近くには退役?した74式戦車が展示されている。50年ほど前に開発された旧式国産戦車だけれど、ロシアがウクライナに投入した多くは同世代のT72戦車だ。戦車の寿命というのは相当長いようだ。



比較的空いていると思われる駐屯地の北地区だけれど、それでも相当な人が押しかけている。年に1度の駐屯地開放なので楽しみにしている人も多いのだろう。フードワゴンだけでなく、各種の自衛隊グッズなども飛ぶように売れている。



駐屯地の福利施設にも立ち入ることができる。ここは食堂。かなりリーズナブルな価格で種々の食事が提供されている。



駐屯地のなかにはスナックのようなところもある。簡素な建物だけれど、内部はどうなっているのだろうか。残念ながら営業時間外のせいか、中に立ち入ることはできない。



駐屯地のコンビニ。半分は普通のコンビニと同様だけれど、残り半分は自衛隊ならではの備品が売られている。自衛隊員が愛用だけに、その辺りのアウトドアショップより良いものを安く売っていると期待していたのだけれど、靴下など、かなり高価なものばかりだった。



自衛隊土産のお菓子もたくさん売られている。これって通常は自衛隊員が帰省する際に買い求めるものなのだろうか。箱のなかは煎餅やクッキーなど、よくありがちなものだけれど、包装紙の迫力が凄い。



往復4㎞ほどの駐屯地への寄り道を終え、猪名川の西岸を北上してスタート地点の川西能勢口駅へと戻っていく。



忘れずにスタンプもゲット。東久代の春日神社が今回のスタンプポイント。どういう経緯かは良くわからないけど、北摂にはやけに春日神社が多いこともあるけれど、特徴といえば、何故か二宮金次郎(薪を背負った少年像ではなく老体の二宮尊徳)があるくらいだろうか。


いや、もっとおかしいトコがある。なんと社殿が無い!鳥居の奥にあるのは公民館だ。 こんな神社を何故フィーチャーするのか、阪急の考えていることが理解できないけれど、とにもかくにもスタンプは無事ゲット。



途中支流の合流地点で、乱雑に並べられたブロックを伝って渡渉するところが、ちょっと面白かったけど、総じて帰路は退屈な道。行きも帰りも河川敷だと、さすがに飽きてしまう。



歩行距離15.5㎞、所要時間5時間。阪急が設定した河川敷歩きよりも、伊丹空港と千僧駐屯地の見学がメインのウォーキングだった。