2019年3月24日(日)
池田市で「ひよこちゃんVSウォンバットスタンプラリー」という、訳の分からないイベントが開催されている。最近池田市が、日清食品のマスコット「ひよこちゃん」と池田市のマスコット「ウォンバット」が巨大怪獣化して市内の名所旧跡を破壊して回るというプロモーションビデオを完成させた記念なんだそうだ。
大阪府内でも観光地としての池田市の認知度は決して高くないと思うんだけど、何度もこの町を訪問してみると、結構見どころの多い町だと判る。いつの間にやら池田駅構内にも可愛い観光案内所ができていて、電光掲示板には韓国語や中国語も流れている。
池田駅を出てすぐのところに、もとからの観光案内所があるんだけど、こちらは案内所機能よりチキンラーメンなど池田名物の物販やフードコーナーに重点をシフトしているようだ。
まずは駅から歩いて10分ほどのカップヌードルミュージアムにやってきた。以前はインスタントラーメン発明記念館という名称だったはずだが、最近改名したようだ。それにしても、とんでもない人気だ。観光バスで乗り付けてくる団体まで見られる。
どうやら人気の秘密はNHK朝ドラの「まんぷく」。安藤百福夫人を主人公にして、好評を博しているようだ。実のところ、全く見たことはないのだけど、3月末に完結するはずで、おそらくドラマもクライマックスを迎えているに違いない。
カップヌードルミュージアムで、あまりの人混みに辟易としながらも、スタンプの押印を済ませ、再び池田駅に戻ってきた。町の規模とかに比べて、ロータリーも駅舎も随分立派な駅のように思う。
次は2つ目のスタンプポイント、五月山動物園に向かう。駅から五月山に向かう道は、「石の道」と名付けられていて、歩道には沢山の石のモニュメントが設置されている。その数が半端ない。20mほどの短い間隔で、道の左右にモニュメントが設置されている。
池田城が見える。室町時代を通じて池田氏がここに拠点をおいていたが、荒木村重に追い出されて、村重が信長に謀反した後に廃城となったもの。20年ほど前に再建されたけど、城そのものを復元したのではなく、歴史を感じさせる城跡公園を整備したという感じだ。結構面白いところなんだけど、今日は横目に眺めるだけで五月山動物園へと急ぐ。
五月山動物園の駐車場は満車状態のようで、車の長~い行列は一向に前に進まない。今日みたいな日は駅から歩いてくる方が余程早く入場できそうだ。
五月山動物園のエントランス。なんともシンプルな造りだ。入場無料だから、チケット販売所もないし、ゲートには係員さえいない。
出た~。ウォンバットだ。疲れているのかハニカミ屋なのか動きは鈍い。日本にいる8頭のうち、5頭がこの動物園にいるそうだ。なるほど、池田市がウォンバットを大プッシュしているのも理解できる。
ウォンバットに比べると、ヤギとかエミュ-とかは、好奇心むき出しで活発、それにひどく人懐っこい。
もっとも彼らのお目当ては、エサなのかもしれない。園内にはエミューなどにあげるエサの自販機が設置されているのだ。
アルパカも、すごく身近なところで見れる。その気になれば触れることも容易だ。小さな動物園だけど、休日ともなると大勢の子供たちがやってくるというのも理解できる。
五月山動物園から坂を下って、猪名川方面に降りていく。急坂のためストッパーを兼ねた手摺りがジグザグに設置されている。
阪神高速の新猪名川大橋。通称はビッグハープなんだそうだ。確かにハープの形をしたとても優雅なデザインだ。美しいばかりでなく、コンクリート製の斜張橋としては国内最大の規模を誇っている。
落語みゅーじあむの向かいにある池田呉服座。最近数十年ぶりに復活した由緒ある芝居小屋だ。このような旅芝居の一座が公演をする演劇場をよく目にすることが多くなったように思っていたが、調べてみると大阪府内だけでも20以上の劇場があるようだ。AKB同様、身近に楽しめるエンタテイメントが受けているのかもしれない。
井戸の辻というものがある。池田は名水が湧き出ることから酒造業も盛んなところだけど、妙見道と余野街道が交叉するこの辻にも良い井戸があったようだ。池田市の市章は井桁。「池田」と「井桁」の駄洒落かとも思っていたけど、どうやら清らかな水を利用して織物や染色の技術が発達したことに因んでいるらしい。
池田駅に通じるサカエマチ商店街。そこにもここにもウォンバッドだらけだ。
スタンプラリーコンプリートのためには、カップヌードルミュージアムと五月山動物園のスタンプのほかに、チキンラーメンを利用したオリジナルメニューを提供する店での食事が必要。駅前のロッテリアでチキンラーメンバーガーなるものを食べる。
てりたまバーガーにチキンラーメンが入っている。不味いはずがない。
無事全てのスタンプが揃った。PRビデオとは違って、可愛いひよことウォンバッドのスタンプだ。
コンプリートの記念品は、大怪獣化したひよこちゃんとウォンバッド。なんとも不気味な絵だ。
阪急池田駅から帰ろうとしたとき、駅の売店にカップヌードルキングというものが売られているのを発見。通常のカップヌードルの2倍近いボリュームだ。こりゃご当地限定商品かと思って購入してしまう。(どうやらご当地限定ということではないらしい)
動物園やカップヌードルミュージアムの見学で時間はかかったけど、歩いたのはたったの5kmほどでしかなかった・・・。
帰宅後、池田市のPRビデオをインターネットで鑑賞。かなり弾けた内容で、ハチャメチャさに付いていけないところもあったけど、スーパーヒーローと化した市長の「少なくとも半日は楽しめる」との言葉には納得。いや丸一日でも楽しめると思う。