灘の酒蔵めぐり(2019)

2019年10月20日(日)


もう何回目になるだろうか。年中行事になっている灘の酒蔵探訪スタンプラリーに今年も出掛ける。昨年から西宮・今津の酒蔵の参加により灘五郷全体のイベントに発展した。



阪神電車の後押しが年々強烈になっている。各種PRチラシや電車広告、さらに電車のラッピングから駅の広告板など、阪神沿線の定番観光スポットになりつつある。



魚崎駅からスタート。国道43号線の下をくぐるトンネルに「清流くぐり」という名前がついていることに今更ながら気づく。清流っていうけど、歩道の上には国道があるばかりなんだけど…。



最初は櫻政宗。お洒落なレストランや土産物屋が入った記念館「櫻宴」を訪問する。



続いては同じく魚崎郷の浜福鶴。和傘などで華やかな売り場を演出している。



魚崎郷の地区計画が掲示されている。ホテルや風俗営業は禁止されているらしい。神戸市では、ほかに北野、有馬、南京町、旧居留地など、10以上の地域と景観形成市民協定を締結しているようだ。



ただ川を越えれば御影郷になるとはいえ、魚崎郷の西を流れる住吉川のうえを走る六甲ライナーはちょっと残念な存在。お洒落な造りではあるけど目障りだなぁ…。



御影郷の菊正宗。落ち着きのある、いかにも酒蔵っぽい木造壁の建物が広報施設になっている。他では見られないのに、ここだけは神戸市が制定した「日本酒で乾杯条例」をアピールする幟を掲げている。



先に巨大な酒蔵関連施設が立ち並び、その後、余剰地を住宅や商業施設に割譲していった地域だけあって、道の上を斜めに横断するパイプなどまずは酒造設備が優先されている。



白鶴酒造。2フロアを使って、何体もの人形を設置した昔の酒造を再現した展示は、いつものことながら見ごたえがある。



菊正宗本社ビルの脇に加納治五郎の生誕碑を発見。こんなの以前は無かったはずだ。NHK大河「いだてん」の放映に合わせて制作・設置したに違いない。



福寿の神戸酒心館。ノーベル賞の晩餐会で振舞われる酒に選ばれたということで、この季節、日本人のノーベル賞受賞者が出ると盛り上がる。



酒造メーカーでないスタンプポイントもある。佃煮などを売る誠味屋もそのひとつ。創業者の人形が店の入り口に立っているのだけど、今年はハロウィンの衣裳を着せられていた。



こちらもスタンプポイントになっている甲南漬。誠味屋もそうだけど、試食させていただけるのは有難いけど、つい色々と買ってしまう…。



御影郷と西郷を隔てる都賀川。今は水位も低く子供たちが水遊びをしている。しかし一旦大雨が降ると一気に水が押し寄せる川なので、川岸の堤防はとても高い。



西郷の代表、沢の鶴。ここも灘の老舗酒蔵らしい風格のある造りの資料館になっている。玄関には菰樽が積み上げられている。



勝手知ったる道なので、迷うこともなく2時間ほどで神戸市内の魚崎・御影・西の三郷のスタンプをコンプリート。大石駅から西宮駅まで阪神電車で移動し、西宮市内の西宮郷、今津郷のスタンプポイントを巡ることにする。



神戸市内の三郷と異なり、西宮市内の酒蔵付近には、多くの宮水汲み上げ施設が見られる。大関や日本盛、白鹿のような西宮市内の酒蔵だけでなく、菊正宗、櫻政宗など神戸市内の酒蔵の名前も見える。今や宮水を使用した酒造りは限定的と聞いたりもするけど、輸送も含めてどのような仕掛けになっているのだろうか。



白鷹の禄水苑。ギフトショップやレストランに合わせて「暮らしの展示室」というものが設置されている。江戸末期から戦前までこの地にあった白鷹家元の旧宅を再現したものだ。当時の酒造家の暮らしぶりを窺い知ることができる。


こちらは白鹿のクラシックス。蔵元直営のレストランやギフトショップが入るモダンな建物だ。



小ぶりな酒蔵もスタンプポイントになっている。こちらは徳若、奥に見えるのは寶娘。




日本盛の煉瓦館。洒落たレストランやショップのほかに、ガラス工房も併設されている。



最後は今津の大関、関寿庵。玄関前には、大関酒造が江戸との海上交易のための樽廻船と、今も残る最古の民間木製灯台「今津灯台」の模型が設置されている。



灘五郷の計15ケのスタンプをコンプリート。



西宮市内の歩行軌跡、5km弱。神戸市内分と含めて、今日は計13kmほどのウォーキングだった。