2020年11月4日
毎年恒例の「灘の酒蔵探訪」だが、今年は少々趣が異なる。従来のスタンプラリーに加えて、各酒蔵掲示のキーワードをスマホに入力する方式を採用。さらに自宅で酒蔵の動画を視聴してのキーワード入手もできるという。コロナ禍で随分と知恵を絞ったようだ。「あなたのおうちが、酒蔵に」というキャッチコピーにも苦労が感じられる。
阪神電車の魚崎駅に到着。改札を出ると魚崎郷の巨大フロアシールが出迎えてくれる。阪神の灘五郷に対する強力プッシュぶりは相変わらずだ。
まずは魚崎郷の桜正宗記念館「櫻宴」。門前には手指消毒用アルコールも販売しているとの掲示が見られる。
販売コーナーの片隅に、いつものようにスタンプが設置されているが、その上にスマホ用のキーワードも掲示されている。(写真では黒く塗りつぶしている)
キーワードを入力すると、桜正宗の写真のうえにスタンプ獲得済のフラグが立つ。スマホ用のスタンプラリーアプリでよく見る青いフラグだ。スマホならもっとオリジナリティのあるものが容易に作成できると思うんだけれど、いつもの青フラグとは芸が無い。
今年のスタンプラリーの特徴は早くも掴めた。毎年何度も歩いているところだけに、正直あまり意欲は沸かないのだけれど、神戸市内のスタンプポイントだけは歩き回ろう。2件目は浜福鶴の吟醸工房だ。
住吉川を西に渡って、菊正宗の酒造記念館にやってきた。やはりコロナ禍のせいか、来客者は少ないようで、いつにも増して粛然とした雰囲気だ。
ヴィッセル神戸のイニエスタが菊正宗のPR役を努めているようだ。世界中に知られた名選手だけに、海外での日本酒人気が高まるなか、うってつけの人選だと思う。でもギャラは高いだろうなぁ…。
白鶴酒造資料館にやってきた。こちらはハローキティとのコラボグッズが多数販売されている。各社ともブランドイメージをアップさせて、新たなファンを発掘するのに懸命のようだ。
コロナ禍のなかでの工夫だろか。利き酒が自動販売機化されている。以前はヒト型ロボットの案内を始めるなど白鶴資料館はハイテク導入に力を入れているようだ。
国道43号線を西に歩いていくと、鹿肉を取り扱うフランス料理店の前で鹿角が販売されている。100gあたり800円の量り売りだ。高いのやら安いのやらが判らない…。さらに犬のための鹿骨も売られている。歩きなれた道だけど、歩く度に何らかの発見はあるものだ。
魚崎郷から御影郷に入り、福寿の神戸酒心館に到着。入館のたびに、手のアルコール消毒を求められ、一部の酒蔵では体温測定までされるのは仕方がないけれど、こうも立て続けにアルコール消毒をして手指に悪い影響はないんだろうか。
酒心館の片隅で栽培されている酒米(たぶん)も稲刈りが終わって小さいながらも稲木が組まれている。
酒蔵ではないけれど、最近スタンプポイントに加盟した誠味屋。佃煮のお店だけれど、酒のアテとかご飯のお供になるような旨そうなものが並んでいる。
こちらは奈良漬けの店、武庫の郷、甲南漬。瓜などの野菜ばかりでなく、貝やイカや鮭など多彩な酒粕漬を取り扱っている。
灘の酒蔵賞応募のための7ヶ所のスタンプはゲットしたけれど、最後に西郷の沢の鶴を訪問する。
スマホのキーワードラリーに合わせて、従来型のリアルスタンプも収集。いつものデザインだ。各酒蔵には由緒ある商標など独自性のある優れたデザインがあるのに。次はどんなスタンプだろうというワクワク感がスタンプラリーの醍醐味のひとつだと思うのだけどねぇ…。
西郷の大きなPRシールが貼られた大石駅から帰宅。西宮市内の酒蔵も歩き回るかどうかは微妙…。この地区は歩き飽きたということもあるけれど、毎年同じ仕組みを繰り返すばかりのスタンプラリーに対する情熱は間違いなく冷めてきている。
歩行距離はわずか7㎞。氷ノ山登山のダメージを未だ引きずっていて、歩くのがちょっと億劫だ。
今年は宇治のスタンプラリーも中止、比叡山スタンプラリーは、比叡山に登るより未知の山に登ることを優先して不参加だ。毎年恒例もいいけれど、もっと歩きたくなるようなスタンプラリーが新たに登場しないものだろうか。