2020年10月10日
加古川市の権現湖に出かける。この夏、多少は涼しかろうと平荘湖や寺田池などを湖沼を周回するウォーキングにいくつか挑んだものの、日陰が少ないため予想に反して暑さに苦しむ羽目になった。そのため権現湖周回ウォークもしばらく見送ってきたのだ。
権現湖は平荘湖と同じく、加古川の臨海工業地帯への工業用水確保のために造られたダム湖。水域面積はほぼ同じ約1㎢だが、権現湖一周は平荘湖一周の倍の10㎞になる。というのも権現湖が凹凸だらけの極めて複雑な形状をしているためだ。
権現湖の北端にあるキャンプ場からスタート。キャンプブームとは聞いていたけれど、随分とたくさんの、そして様々なスタイルのテントが所狭しと設営されている。
湖岸の道にやってきた。しっかりと舗装が施されている。まずは湖の西岸を歩いて南に向かうことにしよう。
湖を眺めながら歩くものと思っていたのだけれど、湖面は木々の隙間からチラッと見えるばかりだ。しかも道の湖岸側には隙間なくガッチリ柵が施されていて湖岸に立ち入ることさえ許されない。
ようやく少し湖面が見渡せるポイントが現れたが、複雑な形をしている権現湖の全体像は掴めない。
この道は兵庫県が整備している自転車道の一部になっている。自転車専用道ではなく、自転車道なので歩行者も歩けるはずなんだけど、自転車道に指定されると歩行者は肩身が狭くなる。
湖の西端にやってきた。細長く張り出した水域なので、湖というよりも、広い川に似た風景だ。
路上には栗が大量に散乱している。イガの中に栗の実が残されているものが多いが、食用にするにはちょっと小さめだ。
根元からほぼ水平方向に伸びているものが見える。日射しの強い日にはいい日陰を歩行者に提供してくれるだろう。斜面に生えているせいなのか、光の強い方向に伸びるせいなのか、あるいは何らかの人為的なものによるのか…、不思議だ。
湖の南端近くに祠が並んでいる。権現湖の造営で水底に沈んだ社寺に関わるものかもしれない。石板を読むと、権現湖はもともとこの地にあった2つの農業用の溜め池を拡張・連結して造営されたものらしい。
湖の南端、第一ダムの堰堤の上を歩いて権現湖の東岸へ向かう。ここが周回路の中間点になる。
ダムの下流には、細い導水路がある以外は、ダムの気配もなく、肥沃そうな田畑が広がっている。
堰堤の下流側の斜面には太陽光パネルが一面に設置されている。南向きの斜面だから、太陽光発電にはお誂え向きなのだろう。
権現湖の東岸では、県道の横に広い自転車・歩行者専用道路を進む。
湖面への斜面が設置されている。おそらく船を搬入・搬出するためのものだと思われるけど、この湖に船を浮かべるのはどんな時なんだろうか。
しばらく歩くと県道から離れ、独立した自転車・歩行者専用道路になる。湖のすぐ脇を、ちょっと強めの風に吹かれながら歩いていく。
自動車は走らない道だけれど、ガードレールもミラーも設置されている。歩行者はともかく、自転車のスピードはかなりのものだから、大きな事故になる可能性もあるのだろう。
湖の東側にある第二ダムの堰堤を歩いていると見覚えのある山が目に飛び込んできた。一枚岩の急坂が続く小野アルプスの紅山だ。この方向からみれば、斜度は40度弱といったところだろうか。恐怖の大斜面の記憶が蘇る。
自転車を駐輪のための車止めがある。自転車のための休憩設備のようだ。東岸だけでも4ヶ所くらいもあるけど過剰設備ではないかなぁ…。権現湖周回中、出会った自転車は10台くらい。ちなみにランナーが1人、ウォーカーはゼロだった…。
本日の歩行軌跡は当然のことながら湖岸をなぞったようなもの。歩く前からどんな軌跡になるかは判っていても、歩き終わってその軌跡を振り返るのは楽しい。歩行距離は9.6㎞だった。